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2012年 12月 31日
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# by kotodomo | 2012-12-31 00:01 | メモる
2012年 02月 01日
2012年1月に読んだ本のことども
月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2736ページ
ナイス数:100ナイス

遺言 a Will遺言 a Will
〇読んだというか、ほとんど読み飛ばしで、実際中身についていけない部分が多くて、ただ嶽本野ばらという作家は、文筆家として才ある人だなあと再認識したことはした。簡単にいうとディープなエッセイで、おまけにニッチで、要するに狭い隙間で奥が深いのは、万人向けではないのである。
読了日:01月29日 著者:嶽本 野ばら
金色の獣、彼方に向かう金色の獣、彼方に向かう
〇良くも悪くも恒川ワールド。つまり、良くも悪くもない作品集。金色の獣、鼬行者、樹海、独特の世界ながら、恒川作品に期待する、隣にありそうな異界ではないところが物足らないような気がするのことども。『夜市』に収められたあの異世界にはもう会えないのかな。
読了日:01月29日 著者:恒川 光太郎
アジアンタムブルーアジアンタムブルー
◎◎10年ぶりに「パイロットフィッシュ」本書と一気読み。両作品に矛盾があったような気がしていたが、主人公も一緒、矛盾点なし。ただやはり、主人公の大事にしている記憶が違うので、やはり変奏曲というしかないでしょう。最後は・・・また泣いてしまったのことども。
読了日:01月27日 著者:大崎 善生
パイロットフィッシュ (文芸シリーズ)パイロットフィッシュ (文芸シリーズ)
◎◎AMAZONで中古本を1円で購入、10年ぶりの再読・・・細部を憶えていなかったりして、新鮮に楽しめたのことども。ディスカスも傘の自由化もアジアンタムブルーもここに埋め込まれていたことを、再認識いたしました。
読了日:01月27日 著者:大崎 善生
女神のタクト女神のタクト
◎流浪中の女主人公が、ひょんなことから、ある楽団の演奏会実現に携わることになり、そこで様々な出会いやアクシデントが・・・なんて、展開はベタベタなのだが、キャラ立ちまくりで一気読みの一冊である。心の折れない女明菜を筆頭に、気が弱すぎる音楽家、弁舌のたつやくざ風味の事務長や、オタクな同僚や、もうみんなキャラ立ち過ぎ。あの大将もよかったなあ。後半、終盤の感動に向けてキャラ立ちが失速するのは少し残念だが、面白い本をお探しのそこのあなた、お見逃しなきよう。
読了日:01月22日 著者:塩田 武士
007 白紙委任状007 白紙委任状
〇ディーヴァー印の007。それ以上でもそれ以下でもない。ただ、他のシリーズ物と比較したときに、謎がないに等しいし、ボンドの隙のなさもわかっているわけで、手に汗を握れないのことども。最後の二転三転も作者らしいのだが、あまりサプライズがないわけで、初ディーヴァーの読者には面白いかもしれないが、まあまあの感じの評者の読後感。未公開映画のノベライズ版といった風情かなあ。
読了日:01月15日 著者:ジェフリー・ディーヴァー
消失グラデーション消失グラデーション
△う~ん、読者がサプライズした後、読み返しても整合性が取れるよう、文章を保とうとしている分、ひっかかる記述が多く、前半部分で全体構成のミソに気付いたわけで、そうなるともう後は惰性で読むしかないわけで、なんだかなあ・・・結構評判は良いようで、評者のような天邪鬼な書評は気にせず、是非お読みくださいませ・・・でもなあ、気付いたときに裸だったっていうのは、サラリと流せる表現じゃないと思うのだが。
読了日:01月09日 著者:長沢 樹
虚言少年虚言少年
著者が小学校時代を振り返ったときに、色々と考え思いめぐらすことを、まあ随筆にすればいいのだが、折角だから特色のある登場人物たちを配して小説にしました、そんな感じのことども。京極夏彦と評者は同年代。それなりに楽しめたのだが、世代の違う人たちにはどう映るのかわからない。1960年前後生まれの読者は読むべし。
読了日:01月09日 著者:京極 夏彦

2012年1月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

# by kotodomo | 2012-02-01 20:02 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2012年 02月 01日
2011年12月に読んだ本のことども
2月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2673ページ
ナイス数:54ナイス

ユリゴコロユリゴコロ
◎◎ホラー的サスペンス。その上、物語の後半での収斂のさせ方は、いわゆるミステリー。少し無理がないわけじゃないけどね。でも極上の紡がれる物語ですなあ。自分の実家の押し入れから発見された手記。主人公青年はその物語に惹きこまれていくのだが、その内容がホラー。いわゆる殺人者の手記。描いた人物は誰なのか。その一方で、消えた恋人の話も、中盤あたりから動き出し・・・宇多田ヒカルみたいな名前の著者だが、沼田まほかるは57歳の遅咲きデビュー作家。今は大体63歳の作家の筆は、瑞々しい感性に溢れかえっているのことども。
読了日:12月29日 著者:沼田 まほかる
シューメーカーの足音シューメーカーの足音
▲なるほど、自分で靴をチョイスするとき、上から目線でしか、そのフィット感を見ることしかしないが、他人はつま先側から視るわけで、鏡に映してみなければわからないのだなあ、というような、うん十万円もするオーダーメイドの紳士靴の蘊蓄は新鮮なのだが、ミステリー的な話の骨子は弱い。なぜ、そういう行動、結末になるのかよくわからないのだなあ。読後、あの小料理屋の母親と板前のことはどうでもよかったと思うし、銀行員の女性も結局なんだか性格がよくわからなかったし、エピローグもいらないような・・・そんな感じのことども。
読了日:12月25日 著者:本城 雅人
このミステリーがすごい! 2012年版このミステリーがすごい! 2012年版
発売と同時に買ったのだが、ランキングだけ眺めてほったらかし。やっと細部まで読みましたのことども。自分的には1位は『三題噺 示現流幽霊 神田紅梅亭寄席物帳』愛川晶なのだが・・・。本書を読んで二つのことを思ったわけで、1つは、最近このミス的読書をしていたわけじゃないけど、国内海外ともに、意外にベスト20の本を自分が読んでいたことに、ふむと。もうひとつは、アンテナにひっかかっていなかった作品がやはり多数あるわけで、うむと。『探偵術マニュアル』ジュデダイア・ペリーと『ムーンライト・マイル』デニス・レヘインは読もう
読了日:12月25日 著者:
憧憬☆カトマンズ憧憬☆カトマンズ
◎◎最近読んだ本の中で、抜群に単純に面白い。っていうか、この宮木あや子って作家、初読みなのだが感情の感性と言葉の感性に天性的なものがるのことども。東山彰良の女性版?綿矢りさ姫の大衆版?そんな感じの、反射神経で紡がれた文章は秀逸。本書には4つの視点から描かれる物語が収められ、連作短編でもあり、それぞれ読み切りでも楽しめるわけで、標題の「憧憬☆カトマンズ」の言葉や文章の操りには脱帽。日本語の操り師が町田康なら、宮木あや子は超絶女子言葉の操り師のことども。読むべし、読むべし、べし、べし、べし!!!
読了日:12月23日 著者:宮木 あや子
嫌な女嫌な女
◎◎絶品、絶妙な物語。周囲の女性には疎まれながら、男を弄ぶ夏子の人生。困ったときに、何故か主人公の女性弁護士を頼ってくる。そんな話が章立てになった連作集。長編的な変遷を持ちながら、短編の鋭い味わいを緻密に紡ぐその筆は本物のことども。『県庁の星』のとき、アイディア作家かと感じたが、それは大間違いの本物の小説家がここにあり。昭和53年の第1章を読んで???2章、3章・・・なるほどね。しかし、巧すぎる。昔、真保裕一の『ストロボ』の章立てに感動したが、比肩の必見の小説がこんなところに転がっていたのだなあ。
読了日:12月18日 著者:桂 望実
改訂2版 環境社会検定試験eco検定公式テキスト改訂2版 環境社会検定試験eco検定公式テキスト
検定試験前日に、また通読してしまったので、再読本に追加。どうして自分は努力してしまうんだろう。多分、再読しなくたって万全なのに・・・5時間もかけて読んでしまった。
読了日:12月17日 著者:東京商工会議所
eco検定必須ポイント&問題集決定版 過去問・一問一答・模擬〈2011年版〉eco検定必須ポイント&問題集決定版 過去問・一問一答・模擬〈2011年版〉
過去問を4年分90問×4=360問、それを2回解いたので計720問。明日が検定試験だが、ほぼ完璧でしょう。また、つまらない壁に全力をあげてしまったのことども。
読了日:12月17日 著者:eco検定合格プロジェクト
改訂2版 環境社会検定試験eco検定公式テキスト改訂2版 環境社会検定試験eco検定公式テキスト
来週12月18日が試験。一通り眺めて、85点くらい取れるようになったので、一応読了ということで。合格ラインは70点。中学のテストでいうところの保健体育のテストみたいな・・・いやね、英語や数学は勉強すればしただけ100点に近くなるけど、保健体育の試験は茫洋としていて、まあ80点は頑張れば取れるけど、みたいな。中身は、はっきり言って面白くありません(笑)。ECOの枠組み体系みたいな、そんな世界です。発展も大事だけど、自然と共生して、将来を見据えないと、石油も石炭も枯渇して砂漠化して北斗の拳の世界になるのだなあ
読了日:12月11日 著者:東京商工会議所
ヒポクラテスのため息ヒポクラテスのため息
×まったくもって、自分には退屈な本でした。巻末に医療に関する参考文献が載っているが、現在の日本の医療事情のトピックを、ダラダラとした物語にしたようなもので、題名に「ため息」と付いているが、読んでるこちらが「ため息」だど。多分、テレビドラマだと、蓋然性のなさやキャラの行動に“人はそんな風に考えないし動かない!”と思いはしないのだが、活字だとなあ。門倉医師の実家が定食屋であることは、ドラマだと一つの風景になろうが、本書では無駄なページであるのことども。でもって、ドラマ化されるんだろうなあ。
読了日:12月04日 著者:福田 和代

2011年12月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

# by kotodomo | 2012-02-01 20:00 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2011年 12月 01日
2011年10月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)
11月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3747ページ
ナイス数:71ナイス

かわいそうだね?かわいそうだね?
◎◎デビュー作『インストール』を読んだときに、傑作と思ったと同時に“こんな本ならいくらでも読みたい!”と感じたわけで、その後のりさ姫の小説を“やはり巧い”止まりの感想で読んできたわけだが、本書の表題作ともう一編の「亜美ちゃんは美人」は・・・こんな本ならいくらでも読みたい!!!10年ぶりのりさ姫の感性の魂の横綱相撲。感性でこんな相撲をとれるのは、町田康とこの人くらい。樹理恵の大阪弁よかったし、亜美研究会の会長のキャラも素敵に素晴らしいのであるのことども。
読了日:11月27日 著者:綿矢 りさ
探偵稼業は運しだい (PHP文芸文庫)探偵稼業は運しだい (PHP文芸文庫)
◎このユーモラスな探偵小説、作者名を知らずに読んだら、ドナルド・E・ウェストレイクって思ったかもしれないのことども。いつものダルジールシリーズが不在の中、軽味は今まで読んだヒルではないのだが、構成力はやはりヒル、お見事。もともとユーモラスな表現は得意な作家だが、文体が軽い分、読み易さも抜群。休みの日に一日で読み切りの一冊。1作目、2作目のハヤカワポケミスもこりゃ読まなきゃである。
読了日:11月26日 著者:レジナルド・ヒル
開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)
◎少女漫画家がポーの一族的な欧風の、それでいてコミカルな感じのミステリーを、複数の殺人が起こってもどこか目出度しのお話を描いたような物語が本書なのだが、作者は少女ではない。多分、頭の中が素敵にお若いのだな。ディーヴァー的、ライムとサックスのような、判事とその助手も素敵なアクセント。近代医学が開花する前の、解剖医学を中心に、埃っぽいロンドンを舞台にしたお気楽ミステリーでござる。
読了日:11月26日 著者:皆川 博子
大江戸釣客伝 下大江戸釣客伝 下
◎『天地明察』を読んだ時もそうだったのだが、前半自由闊達に動いていた登場人物たちが、史実に絡められて自由な動きを止めるのが残念至極。殿中に浪士たち、江戸の大火、黄門様に流刑される人々・・・悪くはないのだが、史実に逆らわないように動くため、創造的でなくなってしまうのである。でも、釣りをしただけで、死刑、流刑なんて悪政ですな、怖いですなあ。
読了日:11月24日 著者:夢枕 獏
大江戸釣客伝 上大江戸釣客伝 上
◎◎釣りにも江戸の出来ごとにも興味のない評者なのだが、逆に興味を持って楽しめる。今みたいにメーカーのない中で、自ずから竿を工夫し、鉤を工夫し、技法を工夫する。それと並行して強化されていく生類憐みの令。知らなかったのだが、この禁令、何度も追加発令されてバージョンアップしていたのね。釣り師たちも、自分たちが何時釣りが出来なくなるのか戦々恐々としていた時代なのである。読みやすく(上下巻だが会話部分も多いので厚さが苦にならない)面白い物語。いざ下巻へ。
読了日:11月24日 著者:夢枕 獏
畦と銃畦と銃
◎◎この踊るようなリズムの文体は才能ですな。舞城や東山彰良のあれですな。ミナギという村を舞台にした、描写も見事な物語。米作り、林業、牧童仕事、そんな生業を描ききり、男たちの熱いエネルギーを紡ぎだす。今年の押さえ本のひとつのことども。
読了日:11月23日 著者:真藤 順丈
オイアウエ漂流記オイアウエ漂流記
△飛行機が海に不時着、南の無人島で生き抜く主人公たち・・・結局、何度も何度も何度も描かれてきた設定で、面白いかどうかはその冒険譚に尽きる。序盤は、各人のキャラが立ち、中々面白いのでは?と思ったが、結局、水を探し、火を熾し、食料を確保して、男女のキャラをどう動かすかの話なら、読者の想像を超えるものはなく、荻原浩もちょいと枯れかけ?と感じたのは評者だけなのか。ユーモアでもシリアスでも、先の読めない想像を超える創造が読みたいのことども。
読了日:11月20日 著者:荻原 浩
日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典
〇「日本人」シリーズ3作目ながら、前2作とは似て非なるもの。ちょいと小難しい。ただ吉田兼好の『徒然草』を、本屋の“知的生き方フェア”『シンプルに賢く生きる人生ノウハウ本』と称しているのには、座布団3枚差し上げます。・・・笑点の司会者って今誰?
読了日:11月19日 著者:蛇蔵,海野 凪子
地の鳥 天の魚群地の鳥 天の魚群
◎奥泉光がすばる文学賞へ応募し、最終選考に残った処女作と小品が2編収められた本書。勝手に副題を付けるなら“小市民石脇氏の幻想的で思弁的な日常の冒険譚”って感じかな。全体にユーモラスで滑稽な描写を漢字を多用した硬筆な文章で綴っていくのは、最近の作品でも多用されているが、全体的な暗さは「すばる」的かな(笑)。窓際サラリーマン石脇氏が、息子の失踪に苦悩し、妻と娘の喧騒、娘の異常に苦悩する物語である。ただ、夢想、幻想が交錯する部分も多く、奥泉文体に慣れていない方は、『モーダルな事象』あたりから入った方が無難かな。
読了日:11月13日 著者:奥泉 光
進々堂世界一周 追憶のカシュガル進々堂世界一周 追憶のカシュガル
〇若き日の御手洗の口を借りて、問わず語りの紀行的物語。多分、作者が綴りたいと思ってきた、知見や逸話を披露するには、こういう形式が一番お似合いなのかもしれない。知的障害者、戦中の女子挺身隊、桜、そんな題材にまつわる小品集といったところか。ミステリーでも謎解きでもなく、なぜ御手洗?御手洗の必要はない!なんて思う向きもあるだろうが、もし御手洗でなければ、結局のところ島田荘司的な色合いが褪せそうだし、御手洗という「記号」をつけておかないと、結局この語り部は誰、どんな人物?そんな説明が必要になるので御手洗でいいのだ
読了日:11月12日 著者:島田 荘司
海にはワニがいる海にはワニがいる
◎10歳でアフガンから不法移民として、パキスタン、イラン、トルコ、ギリシア、イタリアを渡り歩いた主人公少年の口述を記録した感の8年間の物語。220頁足らずの中に8年間が記録されているわけで、ということはエッセンスが詰め込まれた流浪の物語なのである。日本人の多くは「待遇」に不平不満を持つ幸せな地にいるわけで、主人公がを命を賭しながら切り拓く「境遇」とは、ほぼ無縁な世界を生きているわけで、多分、生きるために歩く、なんて経験はまずしない。子供から大人まで、多くの読者に支持されるべき1冊。不滅の押さえ本のことども
読了日:11月03日 著者:ファビオ・ジェーダ
心理学的にありえない 下心理学的にありえない 下
▲上巻を読み終えたときに感じた、下巻への嬉しい予感が、結局は何も満たされずに読了したのだなあ。最後、じらした割には大いなるエンディングは特に存在しなかったしなあ。最後の最後で明かされたことは、それはそれでいいのだけど、じゃあミスリード的人物はどこにいるの?蚊帳の外?それと上巻のプロローグの意味は?以上ここまでは、読んだ人のみ理解できるつぶやき。未読の方へ:SF的能力を備えた人物たちが、巨悪の暴走に立ち向かおうとする物語です。前作と違い、広げた風呂敷の畳み方の折り目が完璧でないというところがお茶目のことども
読了日:11月03日 著者:アダム・ファウアー

2011年11月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

# by kotodomo | 2011-12-01 19:34 | 読書メーター | Trackback(1) | Comments(0)
2011年 11月 03日
2011年10月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)
10月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:1321ページ
ナイス数:81ナイス

心理学的にありえない 上心理学的にありえない 上
◎◎前作がメッチャ面白かったので、図書館新刊コーナーで作家借り。何か特殊な能力を持つ人物たちの物語で、各章立ても短く、文章も明確で読みやすいのだが、前半部分が意味がわからず・・・中盤から、段々に意味がわかってきて、読了後、もう一度前半部分を読み返すと、なるほどね(^.^)下巻がどういう展開になるのかはわからないが、やはりこの作家はエンタメ度満点。とりあえず上巻を読了時でのジャンル分けは、SF、サスペンス、そして少しミステリー、そんな感じのことども。
読了日:10月30日 著者:アダム・ファウアー
地の星 (新潮文庫―流転の海 第二部)地の星 (新潮文庫―流転の海 第二部)
◎流転の海シリーズ5部作の2作目。1作目で大阪を去った熊吾が、郷里で妻子と過ごし、幾多の出来事と遭遇しながら、再度大阪へ出る決意を抱くまでの物語。例えば、人の一年を考えたときに、どんな年だったかと問われても一言では言えないが、それでも色んなことがあったなあ、なんていうように、本書も一言ではいえない紡がれた日常の物語。結局、宮本輝がどこに導いてくれるのかもわからぬまま、ただその語りに耳を傾けるだけのことども。巻末で著者自身が触れているが、父と子の物語、その割にはまだ息子が幼く、今後に発展してくのであろうなあ
読了日:10月10日 著者:宮本 輝
流転の海 (新潮文庫)流転の海 (新潮文庫)
◎◎『流転の海』5部作の1冊目、なんて思って読み始めたら、6作目も出たようで・・・いいなあ、小説は。ミステリーなんかとも付き合っている評者なのだが、あれは過去について整合性を持たせるパターンが多いわけで、こういう普通の小説は、まだ語られない未来へ、今から語られる未来へ、もしかしたらまだ構築されていない未来へ、夢想や想像がかきたてられて、読みながら居心地がいいのことども。一本ではなく、二本も三本も違う筋の通った熊吾の生き様の紡がれた本書。ああこれから何処へ行くのやら。そんな感じで2作目『地の星』へ。
読了日:10月01日 著者:宮本 輝

2011年10月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


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# by kotodomo | 2011-11-03 05:14 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2011年 10月 01日
2011年9月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)
9月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:4586ページ
ナイス数:110ナイス

寿限無のささやき寿限無のささやき
◎著者お得意の落語エッセー。ある程度、この人の本は読んでいるので、どこかで読んだような部分も多いのだが、軽妙な筆捌きに一気読み。「暮しの手帳」に連載されていたもので、読者層は多分に主婦であり、どんな素人が読んでも読みやすいように描かれているのがミソ。ところどころに時事ネタもあり、耐震偽装、ホリエモン、ああそんなのもあったねえ、というところが、今になっては懐かしいところ。落語の小ネタ、さわりも読めて、こんなところから落語に興味を持つのもいいのかもしれないのことども。
読了日:09月30日 著者:立川 談四楼
骸骨ビルの庭(下)骸骨ビルの庭(下)
◎初宮本輝読了。ビルを解体する前に、未だそこに居住している人々を追い出すために、送り込まれたどこかのんびりとした中年主人公男性を中心に、個性的な住民を描いた丁寧な物語。結局、住民との交流を深めただけで、何もしなかった男の日記を綴った物語。面白かったのことども。ただ、難点を挙げれば、キャラの薄い登場人物もいて、誰が誰だったか、名前だけでは中々憶えられない部分と、先に送り込まれた二人の管理人が何ゆえにギブアップすることになったのか、そのことには触れられずに物語が終わってしまったことの2点かな。何気に面白いぞ。
読了日:09月28日 著者:宮本 輝
骸骨ビルの庭(上)骸骨ビルの庭(上)
◎初宮本輝・・・『螢川』で芥川受賞、きっと生真面目に紡ぐ作家なんだろうなって先入観で読み始めたら、やる気のない主人公がインフルエンザで床に伏せ、骸骨ビルの連中が続々お見舞いにきて栄養ドリンクまではまあわかるが、SM雑誌に、はてはダッチワイフを一緒の布団に添い寝させて帰るっていうのは、愉快でたまらないのだなあ。あれだね、奥泉光なんかも芥川賞受賞作家だけど、両者に共通しているのは、面白い小説を描く、そういうシンプルな志しなんだろうと思いながら下巻に入っていくのことども。
読了日:09月25日 著者:宮本 輝
白樫の樹の下で白樫の樹の下で
◎◎今年2011年の押さえ本。美しく正しい日本語に包まれた良書。無駄な描写は一片もない透き通った物語。惜しむらくは題名と表紙絵から、本書の真髄が伝わらないことだろう。背筋を伸ばした下級武士を主人公に据え、友情、愛情、出世、剣気、そんなものを比較的大きな活字で250頁に収めた傑作なのである。周囲の多くの人が幸福になりきらない中、そこにあるのは、爽やかな時代の風かなあ。話は爽やかからは、また遠い物語だんだけどね。
読了日:09月24日 著者:青山 文平
FBI美術捜査官―奪われた名画を追えFBI美術捜査官―奪われた名画を追え
◎◎一気読みの大傑作。ただし、ノンフィクションの美術ものなので、図書館での書籍分類番号は7067(鹿児島県立図書館)なんで、ゆめゆめ英米文学コーナーで探さぬよう、見つかりませんので。著者は実際のFBI美術捜査官であり、自分が扱った事件について言及するのだが、美術品の盗難も色んなパターンがあって飽きさせませんのことども。最後にはFBIの官僚組織を皮肉る部分もあり、とにかく客観性に優れ、共同執筆、役者も二人ということで、文章や構成もしっかりしていますなあ。
読了日:09月23日 著者:ロバート・K. ウィットマン,ジョン シフマン
絡新婦の理 (講談社ノベルス)絡新婦の理 (講談社ノベルス)
◎830頁二段組、三連休で読んじゃえと思ったが、完全没頭とも行かず、読了まで6日かかったじゃないか。6日も830頁もある本を持っていると、少し筋肉も鍛えられた気がするのことども。言わずと知れた京極堂シリーズの代表的作品。関口が好きくなく、京極堂の蘊蓄が好きくない評者にとって、今回の関口無断欠席は嬉しい限り。京極堂の蘊蓄はいつものようにパス。織姫彦星宗教その他パスパス。巨悪な事件の割には、邪悪ではない真犯人の映りようはなんなのかなあ。しかし、広げ過ぎた風呂敷の、終盤の収斂はお見事。もう少し、神探偵の出番が・
読了日:09月23日 著者:京極 夏彦
日本語通り日本語通り
◎【いつかつかってみたいセリフ】 「釣りはいい、取っといてくれ。多いと思ったら土地でも買って家でも建てろい」 落語家による言葉エッセイ。出だしは今一つであったが、やはり落語界の逸話も含めた話になると、この人の筆は冴えますなあ。「トイレ」の項で、「御手洗」「洗面所」「化粧室」・・・色んな言い方が出てきたが、評者の場合は、手も洗わないし化粧もしないので「ご不浄」と呼ぶのことども。
読了日:09月18日 著者:立川 談四楼
月と蟹月と蟹
◎◎「シャドウ」「ラットマン」を読んだときは、深みのないトリックに頼った作家という印象だったのだが、「光媒の花」で“うむ”と思い、本書で“うむむむむ!”と感じたわけで、やはりこの作家、トリックより物語を紡ぐべき作家なのだな。本書での直木賞受賞も頷けますな。小学校高学年の主人公を描いた作品で、禁じられた遊び、こっくりさん別バージョン、そんな感じで物語が進んでいくのことども。
読了日:09月16日 著者:道尾 秀介
ラッシュライフ (新潮文庫)ラッシュライフ (新潮文庫)
◎◎その昔、単行本で読んだのだが、今回懸賞で文庫本が当たってきたのであった。表紙にエッシャーがいなかったのが寂しい。表紙をめくるとそこにエッシャーはいるのだが、やはり大きい絵のほうが雰囲気がわかるのことども。メビウス的な時系列を丹念に読み返そうと思ったが、途中で面倒を感じやめました(^^ゞ巻末の解説が中々の読み応え。単行本では味わえない解説が、文庫の魅力かな。
読了日:09月12日 著者:伊坂 幸太郎
重力ピエロ重力ピエロ
◎◎公民館の図書館に入ったばかりのときに借りて読んだが、また同じ公民館から借りて再読・・・新しかった本が随分と古くなっていました。今読んでも最強の家族の素敵な物語。DNA姉ちゃんが謎でいいですね。
読了日:09月12日 著者:伊坂 幸太郎
音もなく少女は (文春文庫)音もなく少女は (文春文庫)
〇このミス上位ランクインという結果には疑問。ただ、もし、直木賞に外国部門があって翻訳部門直木賞受賞なんて話だったら納得の一冊。耳の聞こえない幸薄い少女という設定でここまで書き込めば立派なもの。別の言い方をすれば、何らかの賞を受賞するにはふさわしい作品だが、ランキング上位入賞にはふさわしくない作品なのだなあ・・・のことども。
読了日:09月07日 著者:ボストン テラン
ダルジール警視と四つの謎 (ハヤカワ・ミステリ文庫)ダルジール警視と四つの謎 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
◎本書の発行は1997年。評者がダルジール警視もののファンになったのが、2004年頃だから、今回これを読めたのは貴重な出会い。4つの中編が収められているが、初めてダルジールとパスコーが出逢ったエピソード、2010年に二人が月に行くというシリーズの未来を語った一編などなど。。嬉しい作品群のことども。このシリーズ、適当に読みつくしているけど、っていう読者には必読の一冊。シリーズを知らない人には、あまり面白くもないだろうなあ。
読了日:09月04日 著者:レジナルド ヒル

2011年9月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


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# by kotodomo | 2011-10-01 06:26 | 読書メーター | Trackback | Comments(2)
2011年 09月 04日
2011年8月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)
8月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:5709ページ
ナイス数:145ナイス

ウエディング・ベルウエディング・ベル
△前作『年下の男の子』が滅茶苦茶よかっただけに、続編が出たら、そりゃ読むわさ。でも、ある意味、完結していたはずの物語だったわけで、あそこで終わったからよかったわけで、進展のない続編が出てきて、完結しないで、まだまだ続くかも・・・そりゃないわさな。女性38歳、男性24歳の年の差の比較も本書内では言い尽くされてなくて、男性が50歳になったときに、女性が64歳とはいかがなものかにも言及すべし、のことども。
読了日:08月29日 著者:五十嵐 貴久
失敗学のすすめ失敗学のすすめ
〇失敗学初期に書かれたもので、そういう意味では教科書に近く、事例収集や噛み砕きが豊富ではない。別の言い方をすれば、多少とっつきにくいかな。後に書かれた失敗学事件簿などのほうが、身近に吸収できる題材が多い。まあ、ここから発展していくわけで、その間色んな失敗が起こって、そういう意味で失敗学の世界が広がっていくわけですな。
読了日:08月29日 著者:畑村 洋太郎
遊星ハグルマ装置遊星ハグルマ装置
◎◎変な大傑作。まあ朱川湊人だから、はずれはないでしょうと思って中身も知らずに借りたら・・・この短歌って何?笹公人って何者?意味のわからないぶっ飛んだ短歌に、なぜか共感してしまうようなしないような。朱川短編と、笹短歌が交互に綴られる本書なのだが、ひとつひとつはどうも大したことないのだが、全体を括ると意味もわからない大傑作。その昔、ダウンタウンの脱力ギャグになぜか魅かれたように、かったるい笑いを覚えながら、最後まで満喫したのことども。短歌と短編が妙に呼応しているところが、いとおかし。
読了日:08月29日 著者:朱川 湊人,笹 公人
あなたにあえてよかった―テースト・オブ・苦虫〈8〉あなたにあえてよかった―テースト・オブ・苦虫〈8〉
〇町田康のこのシリーズも、自分みたいな読者だから付き合い続けているわけで、初めての町田康が本書なんていう読者は、本をぶん投げてしまうかもしれない。そのくらいの駄文、堕文、唾文なんだけど、一度中毒になったらやめることはできないのことども。年の頃が一緒っていうのもポイントだと思うことを思ったり考えを考えたり・・・
読了日:08月28日 著者:町田 康
みんなの桜島みんなの桜島
〇図書館の新刊コーナーにあったので、何気なく借りる。気分は夏休みの自由研究状態。おお!知らなかった。大正の大噴火、南岳が噴火して溶岩が流れ出したのかと思っていたら大間違い。南岳を軸にして、北東方向から南西方向に直線を引いて、その直線上で何か所も小さい火口が開いたとは、知らなかった。後半は桜島街歩き案内。ちなみに、登山禁止になったのは1955年のことども。
読了日:08月27日 著者:福島 大輔,兒嶋 八重,大村 瑛
純平、考え直せ純平、考え直せ
◎その昔、ロシア映画かなんかで「兵士の休日」みないな題名で、今から最前線に送り込まれる兵士に実家に帰ってよし!との許可が与えられるんだけど、途中で困った人を助けたりと色んな人との出会いに時間を取られ、実家の母と顔を合わせたら、もう帰る時間、そんな映画を思い出しました。鉄砲玉を命じられた、21歳主人公の実行の日までの3日間の人との関わりを描いた奥田作品・・・巧いですなあ。考え直せ!読み進めると、題名の意味がわかってきます。昔と違って、今は神や悪魔の囁きが聞こえるのですねえ。
読了日:08月27日 著者:奥田 英朗
かんさい絵ことば辞典かんさい絵ことば辞典
〇関西語辞典としてはオモロないが、変な一こまマンガ集としては、極めてシュールでオモロイデ。なんや知らんけど、オカンのこしらえてくれたお弁当がいつもハズレの女子高生だら、ぶきっちょな馬だら、その世界観がようわからんのが、ようわからん面白さのことども・・・でんねん。ああそうそう、画鋲のことを押しピンというのは、関西より西の方言で鹿児島でも使います。東京の人に“押しピン”訊いたら、使わない言葉だけど、多分ステュエーションで理解、面白い言い方をこの人はするのだなあ、なんて思うと言っておりました。
読了日:08月27日 著者:ニシワキタダシ,コラム : 早川卓馬
愛ある追跡愛ある追跡
×藤田君、こんなの書いちゃダメでしょう。殺人を疑われ失踪した23歳の娘の行方を、獣医を生業とする主人公が愛ある追跡をする話が4編収められているのだが・・・毎回、目撃情報が出て、その地に赴き、ニアミスするのだが、会えない、ついでに必ず動物の治療をすることになるというアクセント付きでもワンパターンはワンパターン。「逃亡者」とか「追跡者」とかいうドラマや映画があったが、パターンだけじゃ、物語は色あせるのことども。
読了日:08月26日 著者:藤田 宜永
犯罪犯罪
◎ミステリアスな事件簿という感じで珠玉の作品集。いいものばかり・・・深いい話・・・読み手によって、う~んもあれば、深いい!もある、そんな短編集である。著者自身が司法にかかわってきた中で、印象に残った事件の真相と顛末を、素直に描いただけの物語集と言えばそれまでだが、多くの抽斗の中からチョイスされただけあって、総じてレベルは高い高い。今年の押さえ本の一冊。読むべし!
読了日:08月26日 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活
◎◎本書は抜群に面白い。今年のこのミス1位はこれでいいんじゃないの。本屋大賞もこれでいいんじゃないの。おまけに直木賞もこれでいいんじゃないのと思っても直木賞は取れない!なぜなら、本書の作家、奥泉光は既に芥川賞を受賞していて、過去に重複して、いや未来永劫、両方取る作家はいないと文藝春秋的に決まっているからである。阿部和重しかり、吉村萬一しかり、芥川賞受賞作家の描くエンターテイメントには、計り知れない面白さが内包のことども。ああ、忘れていた。町田康も。
読了日:08月21日 著者:奥泉 光
ライフ・ゴーズ・オン―La La La Life Goes Onライフ・ゴーズ・オン―La La La Life Goes On
◎◎今、筆の反射神経で、自堕落な青年主人公の物語を紡がせたら、この東山彰良の右に出るものはいないだろう。かつての舞城もこんな感じだったが『阿修羅ガール』の頃ね、その後形而上が強くなり過ぎちゃったので、現時点でこの作者が最強だろう。『さよなら的レボリューション』そして、本書。こういうのを読みだすと繰る手が止まらないし、上手いと唸るし、どんなお話?と訊かれても、答えようがないわけで、読んでみろとしかいいようがないが、評者には読むべし!なんだけど、多くの人にはこのノリ、あわないかも注意報のことども。
読了日:08月20日 著者:東山 彰良
ゴランノスポンゴランノスポン
△町田康、力を発揮できず。表題作を含む、3編を読み飛ばしました。日本語の操り師が、操り方を間違ったような短編集でした。うくく。清水義範が書いたような小説とか、なんかマチダじゃない感じ。哀しい。
読了日:08月20日 著者:町田 康
未曾有と想定外─東日本大震災に学ぶ (講談社現代新書)未曾有と想定外─東日本大震災に学ぶ (講談社現代新書)
◎失敗学?畑村洋太郎?って思う方は多いかもしれないが、著者はこれまで色々な事故調査委員会に名を連ねてきた「事故=失敗」の権威である。3月11日に起こったことは、未曾有でもなければ、想定外でもないという。想定外=考えることの放棄。過去の津波を全部検証して堤防を作る・・・のは大変なんで、まあ10メートルを想定しとけば・・・だから想定外になるわけで、そんなこんなを今を読み解く必読の書。

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# by kotodomo | 2011-09-04 12:34 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2011年 09月 04日
2011年8月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

読了日:08月20日 著者:畑村 洋太郎
「失敗学」事件簿 あの失敗から何を学ぶか (小学館文庫)「失敗学」事件簿 あの失敗から何を学ぶか (小学館文庫)
◎◎受け持ちの学生たちは、理屈を論じるより、失敗談のほうに身を乗り出す。そう、人は失敗の話が好きなのだ。成功の話を聞いても、自分には出来ないと思うかもしれないが、失敗の話を聞くと、自分はそんなことしない、馬鹿だなあと思う。実際には社会的レベルの事例を挙げ、JR脱線、三陸の津波、雪印などをわかりやすく解説してくれるのだが、果たして彼岸のことと断言できるだろうか。自分がその組織の一員だったらトップだったら、今の自分の組織は・・・教養人必読の一冊。
読了日:08月20日 著者:畑村 洋太郎
誰にも書ける一冊の本 (テーマ競作小説「死様」)誰にも書ける一冊の本 (テーマ競作小説「死様」)
◎◎“死様(しにざま)”というテーマで競作された6作品のうちの一冊。既に、佐藤正午、白石一文の作品は既読の評者にとって、本書が一番テーマにふさわしく、短い頁ながら内容が濃かったのことども。病室でもうあと2、3日しか持たない父の枕元で、父が書き遺した自分史を読む中年主人公の話。事実か、虚構かわからない父の自分史を読みながら・・・そしてラストが秀逸。死に様が、歴史を語るのですよ。
読了日:08月18日 著者:荻原浩
謎解きはディナーのあとで謎解きはディナーのあとで
〇CMまで打っていた超ベストセラー本、おまけに本屋大賞本でござる。また分類はライトノベル。超お嬢様の主人公刑事が、ディナーをとりながら執事に事件のあらましを語ってきかせ、執事がその謎を解くという安楽椅子探偵本である。また有川浩の文章に似たツッコミ系の作風でもある。本屋大賞ということで、多くの人に薦めたくなる本、という分類もできるが、まあ若い読者向けというところ。『博士の愛した数式』や『東京タワー』のように、オールタイムベストとまではいかず、旬の本どまり。中年評者にも面白さはわかったが、続編は特に期待しない
読了日:08月18日 著者:東川 篤哉
ラスト・チャイルド (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1836)ラスト・チャイルド (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1836)
◎行方不明になった双子の妹と、失踪した父の行方を捜す少年の物語。凝縮された数日の冒険で、物語は急解決されていくわけで、それを“手に汗握る”と受け止めるか、“都合がよすぎるんじゃないの”と受け止めるかは読者の問題。ミステリーとしては面白いほうかとは思うのだが、少年主人公を含め魅力的なキャラに欠けていたのが、唯一の難点かな。
読了日:08月15日 著者:ジョン・ハート
翼 (テーマ競作小説「死様」)翼 (テーマ競作小説「死様」)
◎6人の作家による「死様(しにざま)」をテーマにした競作の一冊である本書。元々、作品にフィロソフィー(哲学)を吹き込む作風が多い白石一文ならではの、中々の出来映え。ただ、いつもの白石作品だったら、最後の部分では植物人間たらしめ、添い遂げる主人公なんてのを描いたかもしれないが、テーマがテーマなだけに、それはない(苦笑)。直木賞作家の面目躍如の一冊であるのことども。結局・・・最初で主人公女性が熱を出したばかりの偶然の物語ではあるのだけど。
読了日:08月13日 著者:白石一文
おしまいのデートおしまいのデート
▲どこか切なさをまとったハートウォーミングな短編集。ただ、どの作品も、盛り上がりも落ちもないので、中年評者にとっては、子供とプールに行ってノンビリ水に浸かっている長閑さ程度の物語集であったのことども。
読了日:08月13日 著者:瀬尾 まいこ
ダンスホール (テーマ競作小説「死様」)ダンスホール (テーマ競作小説「死様」)
△白石一文や荻原浩などと“死様(しにざま)”をテーマにした競作というのが本書の位置づけ。面白い企画なのだが、佐藤正午大先生は何を考えたか、いや考えていなかったのか、死様について物語っていないわけで、これでは競作にあらず!!!大好きな作家なのだが、今回のお話は色んな部分で薄っぺらなわけで、とにかく次回作に期待しますよとしかいいようがない。なんせ、もう30年もこの作家のファンの自分ですから。
読了日:08月12日 著者:佐藤正午
代替医療のトリック代替医療のトリック
◎◎最近読んだノンフィクションの中では、出色の出来栄え。読みごたえあり。代替医療の不安定なロジック部分を明快に解明する一冊。ただ、それでも信じる者、哲学は現存するわけで、科学的に証明されていないからと言って、祈りとか希望が否定されるものではない。ただ、自分が重篤な病気になった場合、やはり科学的に裏付けされた西洋医学のみに頼るだろうし、だからと言って、家族の健康を祈念したり、先祖への感謝の気持ちを忘れるわけでもなく、要は個人のバランスが大事なんでしょうねのことども。
読了日:08月11日 著者:サイモン シン,エツァート エルンスト
三題噺 示現流幽霊 神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)三題噺 示現流幽霊 神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)
◎◎シリーズ3作目の前作で、なんだか中だるみを感じたのが嘘のような完璧な出来映え。落語も新鮮、展開も新鮮、シリーズを読みながら新鮮さを感じた本作でした。座布団を100枚進呈したい珠玉の一冊。
読了日:08月06日 著者:愛川 晶

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# by kotodomo | 2011-09-04 12:31 | 読書メーター | Trackback(1) | Comments(0)
2011年 09月 04日
五十嵐貴久のことども
  ◎ 『交渉人』
  ◎ 『安政五年の大脱走』
  〇 『1985年の奇跡』
  〇 『Fake』
  〇 『TVJ』
  ◎ 『2005年のロケットボーイズ』
◎◎ 『年下の男の子』
  〇 『ウエディング・ベル』

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# by kotodomo | 2011-09-04 00:08 | メモる | Trackback(1) | Comments(0)
2011年 09月 04日
奥田英朗のことども

  〇 『ウランバーナの森』
◎◎ 『最悪』
  ◎ 『イン・ザ・プール』
  〇 『真夜中のマーチ』
◎◎ 『空中ブランコ』
◎◎ 『サウスバウンド』
  ◎ 『ララピポ』
◎◎ 『町長選挙』
  ◎ 『家日和』
  ◎ 『純平、考え直せ』

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# by kotodomo | 2011-09-04 00:07 | メモる | Trackback(27) | Comments(0)


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