「本のことども」by聖月

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2009年 04月 25日

◎「卵の緒」 瀬尾まいこ 新潮文庫 420円 2002/1

b0037682_647758.jpg なんだか、最近ブログに対する気力がなくなってきたような気がする評者である。これまでは、ブログ落ちする同好の士を横目に見ながら、別に落ちなくても細々続けてりゃいいのになんて思っていたのだが、最近はやめてもいいのかなあなんて気がするわけで、結局どういうことかというと、読書量は落ちてはいるが、面白い本は読んでいきたいなあという気力はある程度持続している一方で、読んだあと、それを文章に落とす気力が減衰してきているのである。

 かつては、読書しながら自分では面白いと思う記憶を喚起され、書いたれ!なんて、馬鹿分をダラダラ書き連ねることに孤独な歓びを見出していたのだが、最近はそれがないのである。はたして、人生も47年になろうとするところ、自分はもう燃え尽きて下り坂なのであろうかと考える日々。もしかしたら、本当にやめちゃうかもしれないが、そんときはごめんなさい。まあ、やめなくても、自分の墓標としてメモ書評として続けていく方向も、まだ捨ててはいないわけで、とにかく今は気力で書きますわ、うくく。

 ということで、やっと皆様お薦めの、瀬尾まいこのデビュー作を読みました。その後の作品ばかり読んで、今やっとデビュー作を読み、それを持ってこの作家の方向性を今更ながら語るのもおかしな話なのだが、結局、この瀬尾まいこという御嬢さんは“いい男の子”を描くのが得意と見た!!!って、さっきも書いたように、後の作品を読んでわかっているのだが、あえてもう一度言おう。この作家は“いい男の子”を描くのが得意と見た!!!

 いやあ、いい男の子を描かせたら本当にうまいや。未読の方には、いい男の子の意味がわからないかもしれないが、いわゆる“おりこうさん”。そして、性的にはあまりにもスマートでストレートな男の子なので、女性寄りの中世的な男の子(って書いて自分でも意味がつかめんが)ってなわけで、年上の女性には可愛がられるタイプと言えばいいのでしょうか。なんか、昔々の聖月様みたいです。

 本書には表題作「卵の緒」と「7’s blood」という2つの中編が収められているが、どちらの主人公(後者の方は準主人公だが)も“いい男の子”が主人公であり、性格は“おりこうさん”なのである。前者の主人公は、自分は拾い子だと固く信じて疑わない男の子、後者のほうは姉とはいいがたい姉と同居し始めた男の子の、その素養の良さを綴った物語である。

 評者も、その昔々おりこうさんだったので、もしかしたらこういう設定におかれたら同じように行動するのかも知らん。母親を愛し愛され、本当の母親じゃない母親を愛し愛されみたいに。

 中学生の少年少女には是非読んでいただきたい一冊。って、評者の娘も中学生なんだけど、もしこれを読んでいたらキミも読みたまえ。最近、ネットにハマっているようだし。パパはもうすぐ、ブロガーを引退するかもしらんから、そんときはよろしく。続きを書きたまえ。パパのハンドルネームは、キミの名前から取ったのだから。(20090413)

※私信:四季っぺ、読んだぜ!(書評No877)

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by kotodomo | 2009-04-25 06:47 | 書評 | Trackback | Comments(0)
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