2010年 01月 15日

総括2009年に読んだ本のことども№4(9月~12月)

2009年の読書メーター
読んだ本の数:92冊
読んだページ数:27890ページ

1Q84 BOOK 11Q84 BOOK 1
◎◎
読了日:12月29日 著者:村上 春樹
プリズン・トリックプリズン・トリック
◎リーダビリティは高く、ご都合主義にも目を瞑り、まあ合格点でしょうなあ。結局、物語自体は破たんをはらんでおり、表紙の絵が示すような成り立たない構成かと。最期の一文は、破たんした構成を、自ら肯定するような、作者の意思表示とも思えるのだが。
読了日:11月29日 著者:遠藤 武文
独居45独居45
〇行間に色んな要素が詰め込まれた文芸作品。結局、屋敷の中で、何が行われていたのか等、沿革の描写しかないのだけど、読者は色んなことを想像してしまうわけで、単純にエログロのみをとって、好悪を判断する作品にはあらず。ジャンルを問わず、こういうパワーのある本は評価に値するのことども。
読了日:11月26日 著者:吉村 萬壱
洋梨形の男 (奇想コレクション)洋梨形の男 (奇想コレクション)
◎日本の読者が耐えられる面白さの翻訳短編集と言えるのではないかな。ちゃんと、オチとかサスペンス度とかがはっきりしていて、凡百の海外物と一線を画す物語集のことども。
読了日:11月21日 著者:ジョージ・R・R・マーティン
初恋ソムリエ初恋ソムリエ
〇説明不足の序盤を作り、終盤にかけて説明を風呂敷で包みこんでいくような手法の青春小説でございます。そういう意味で、読みやすい文体ながら、序盤は理解しにくいところから入るのが難点。まあ、全体的には及第点でしょう。
読了日:11月18日 著者:初野 晴
学問学問
▲評価している作家なのだが、本作は余芸で書き上げたような感じ。物語を紡ぎだしたというよりは、単に時系列を積み重ねていったようなそんな作風。どこを見ても高い評価にでくわすのだが・・・まあ、人それぞれの自分は少数派ということも、たまにはあるということのことども。
読了日:11月16日 著者:山田詠美
悪党が見た星悪党が見た星
◎◎今年一番リーダビリィティが高い?そう思わせるテンポはピカイチ。置き去りにされるかと思われたピースのたたみ方も安易ながらグッドでした。
読了日:11月09日 著者:二郎 遊真
線
〇取材で得た話で長編を紡ぐことなく、短編に細切れに収めた感。深く人物に入り込まず、人も戦争も風景として切り取った本書は、それはそれで忘れてはならない戦争文学なのかもしれない。
読了日:11月05日 著者:古処 誠二
幻想小品集幻想小品集
▲極めて性的、悪魔的な小品集。野ばら的技巧も内在するが、乙一、平山由愛明テイストが好きならの作品群であるのことども。ただし睡眠導入剤に対する描写は秀逸。
読了日:11月01日 著者:嶽本 野ばら
デウスの棄て児デウスの棄て児
〇最期の心境が切なく温かい。ここだけ、野ばら節。それ以外は新境地として読むべし。
読了日:11月01日 著者:嶽本 野ばら
ツインズ―続・世界の終わりという名の雑貨店 (小学館文庫 た 1-5)ツインズ―続・世界の終わりという名の雑貨店 (小学館文庫 た 1-5)
▲こういう選択をする生き方を理解するのがやはり困難。白石和文『一瞬の光』でもそう思ったのだが、なぜ日陰に惹かれるのかなあ。ただ、ロジックは正当なんだけどさあ。
読了日:10月30日 著者:嶽本 野ばら
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)
◎江戸人情本、料理本として、まあこれは良質の物語・・・そんな程度に思って読んでいたら・・・ググッときましたのことども。
読了日:10月29日 著者:高田 郁
変身変身
◎ワンアイディア作品ながら、この人は巧いね。特に「おーい、ゲロ子」的な現在の心境の吐露部分は秀逸。ただ、最後のほうの心境は、そうなるかなあ?って部分もありますが。
読了日:10月27日 著者:嶽本 野ばら
さよなら、愛しい人さよなら、愛しい人
〇旧訳の『長いお別れ』しか読んでいないのだけど、マーロウ、随分と違う感じですね。中年の悲哀みたいのがまだないですね。
読了日:10月20日 著者:レイモンド・チャンドラー
カフェー小品集カフェー小品集
◎単純な課題短編集のように見えるけど、文学性抜群。“ずうずうしい”の言葉は、いつかどこかで使いたいのことども。
読了日:10月12日 著者:嶽本 野ばら
リボルバー (光文社文庫 さ 11-7)リボルバー (光文社文庫 さ 11-7)
〇初期、最近も含め、雰囲気で読ませる佐藤正午。しかし、この物語は展開の妙のテクニックを試したかったような、そんな展開を楽しむ物語。時期は前後するけれど、佐藤正午版「ドミノ」恩田りく、それもミニ版ってとこでしょうか。
読了日:10月07日 著者:佐藤 正午
鳳凰の黙示録鳳凰の黙示録
〇妖術のオンパレード集・・・といっても、ほとんど妖獣使いのオンパレ。ほほお、面白いと思ったのは、誰にでも正体を変えられる妖術の部分のみでした。
読了日:10月01日 著者:荒山 徹
ハピネスハピネス
〇下妻以外、短編・中編の多い作家なのだが、評者にとっては久々の長編(といっても、中編に近いのだが)。普通の小説でした。なんか、彼女の描写が元気のいいキャバ嬢って感じで、いい感じなんだけど、いい感じ過ぎみたいなことども。
読了日:10月01日 著者:嶽本 野ばら
エミリーエミリー
◎◎「エミリー」も「コルセット」もいいのだけど、「レディメイド」のようなあんな凄い短編を書ける著者に脱帽。短さの中に作品の完成度が詰まっていますな。
読了日:09月23日 著者:嶽本 野ばら
ミシンミシン
〇表題作「ミシン」より、「世界の終わり~」のほうが冒険があっていいですな。村上春樹と一緒で、この作家には冒険を求めまっす。
読了日:09月21日 著者:嶽本 野ばら
船に乗れ!(2) 独奏船に乗れ!(2) 独奏
◎◎眼に見えない音楽を小説で読める素晴らしさは前回並み。並みって書いたけど、その筆力に脱帽。ただ、終盤ノワールな雰囲気が漂うわけで、作者がそれを何巻目でどう治めるのかが今後の注目。とにかくⅡまでは青春小説の傑作。藤谷治版『DIVE』なり(*^^)v
読了日:09月19日 著者:藤谷 治
TVピープルTVピープル
▲村上春樹も、若かった時代があったことを発見。「ゾンビ」なんて、Mジャクソンの映像に頼った文章だし、若かったんだなあ。
読了日:09月18日 著者:村上 春樹
荒地の恋荒地の恋
▲何も内容を知らないで読み始めるというのも善し悪しで、半分くらいまでは気付かなかったのだが、本書って実在した詩人の、ほぼノンフィクションに近い小説だったのですね。いやに平板な物語だと思っていたら、エピソードに薄い味付けしただけみたいな。ただ、最後の最後でメタミステリー的な落とし所もあって、フィクションっていえばフィクションなんだけど。全然知らない人だと思っていたら、北村太郎って『夢果つる街』の訳者さんでした。
読了日:09月17日 著者:ねじめ 正一
ロリヰタ。ロリヰタ。
◎◎今まで下妻系しか読んだことがなかった・・・上手だとは思っていたが・・・本書を読んで唸るほど巧い作家であることを認識しましたのことども。
読了日:09月15日 著者:嶽本 野ばら
当マイクロフォン当マイクロフォン
一人のアナウンサーを通して描いた昭和史とも言える。読みながら、もしくは読後、名アナウンサー中西龍の生声を聴きたくなったのことども。欠点は、中西のエピソードを拾いすぎて、散りばめ過ぎて、少し的が散ってしまったところかな。
読了日:09月13日 著者:三田 完
下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
〇前作ほどの目新しさはないけど、イチゴ(ヤンキーちゃん)の単純さは快調。殺人事件は起こるんだけど、まあお飾り程度のミステリー部分。気軽な物語としてはお薦め。
読了日:09月08日 著者:嶽本 野ばら
日本人の知らない日本語日本人の知らない日本語
◎◎エピソードも凄く面白いのだけど(猫印の缶詰に大笑い)、それをデフォルメして描く漫画の力も秀逸。漫画にしてこその笑いどころ満載。
読了日:09月01日 著者:蛇蔵&海野凪子

[PR]

by kotodomo | 2010-01-15 13:49 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://kotodomo.exblog.jp/tb/12672823
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< 私的ご報告      総括2009年に読んだ本のこと... >>