2011年 09月 04日

2011年8月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)


読了日:08月20日 著者:畑村 洋太郎
「失敗学」事件簿 あの失敗から何を学ぶか (小学館文庫)「失敗学」事件簿 あの失敗から何を学ぶか (小学館文庫)
◎◎受け持ちの学生たちは、理屈を論じるより、失敗談のほうに身を乗り出す。そう、人は失敗の話が好きなのだ。成功の話を聞いても、自分には出来ないと思うかもしれないが、失敗の話を聞くと、自分はそんなことしない、馬鹿だなあと思う。実際には社会的レベルの事例を挙げ、JR脱線、三陸の津波、雪印などをわかりやすく解説してくれるのだが、果たして彼岸のことと断言できるだろうか。自分がその組織の一員だったらトップだったら、今の自分の組織は・・・教養人必読の一冊。
読了日:08月20日 著者:畑村 洋太郎
誰にも書ける一冊の本 (テーマ競作小説「死様」)誰にも書ける一冊の本 (テーマ競作小説「死様」)
◎◎“死様(しにざま)”というテーマで競作された6作品のうちの一冊。既に、佐藤正午、白石一文の作品は既読の評者にとって、本書が一番テーマにふさわしく、短い頁ながら内容が濃かったのことども。病室でもうあと2、3日しか持たない父の枕元で、父が書き遺した自分史を読む中年主人公の話。事実か、虚構かわからない父の自分史を読みながら・・・そしてラストが秀逸。死に様が、歴史を語るのですよ。
読了日:08月18日 著者:荻原浩
謎解きはディナーのあとで謎解きはディナーのあとで
〇CMまで打っていた超ベストセラー本、おまけに本屋大賞本でござる。また分類はライトノベル。超お嬢様の主人公刑事が、ディナーをとりながら執事に事件のあらましを語ってきかせ、執事がその謎を解くという安楽椅子探偵本である。また有川浩の文章に似たツッコミ系の作風でもある。本屋大賞ということで、多くの人に薦めたくなる本、という分類もできるが、まあ若い読者向けというところ。『博士の愛した数式』や『東京タワー』のように、オールタイムベストとまではいかず、旬の本どまり。中年評者にも面白さはわかったが、続編は特に期待しない
読了日:08月18日 著者:東川 篤哉
ラスト・チャイルド (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1836)ラスト・チャイルド (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1836)
◎行方不明になった双子の妹と、失踪した父の行方を捜す少年の物語。凝縮された数日の冒険で、物語は急解決されていくわけで、それを“手に汗握る”と受け止めるか、“都合がよすぎるんじゃないの”と受け止めるかは読者の問題。ミステリーとしては面白いほうかとは思うのだが、少年主人公を含め魅力的なキャラに欠けていたのが、唯一の難点かな。
読了日:08月15日 著者:ジョン・ハート
翼 (テーマ競作小説「死様」)翼 (テーマ競作小説「死様」)
◎6人の作家による「死様(しにざま)」をテーマにした競作の一冊である本書。元々、作品にフィロソフィー(哲学)を吹き込む作風が多い白石一文ならではの、中々の出来映え。ただ、いつもの白石作品だったら、最後の部分では植物人間たらしめ、添い遂げる主人公なんてのを描いたかもしれないが、テーマがテーマなだけに、それはない(苦笑)。直木賞作家の面目躍如の一冊であるのことども。結局・・・最初で主人公女性が熱を出したばかりの偶然の物語ではあるのだけど。
読了日:08月13日 著者:白石一文
おしまいのデートおしまいのデート
▲どこか切なさをまとったハートウォーミングな短編集。ただ、どの作品も、盛り上がりも落ちもないので、中年評者にとっては、子供とプールに行ってノンビリ水に浸かっている長閑さ程度の物語集であったのことども。
読了日:08月13日 著者:瀬尾 まいこ
ダンスホール (テーマ競作小説「死様」)ダンスホール (テーマ競作小説「死様」)
△白石一文や荻原浩などと“死様(しにざま)”をテーマにした競作というのが本書の位置づけ。面白い企画なのだが、佐藤正午大先生は何を考えたか、いや考えていなかったのか、死様について物語っていないわけで、これでは競作にあらず!!!大好きな作家なのだが、今回のお話は色んな部分で薄っぺらなわけで、とにかく次回作に期待しますよとしかいいようがない。なんせ、もう30年もこの作家のファンの自分ですから。
読了日:08月12日 著者:佐藤正午
代替医療のトリック代替医療のトリック
◎◎最近読んだノンフィクションの中では、出色の出来栄え。読みごたえあり。代替医療の不安定なロジック部分を明快に解明する一冊。ただ、それでも信じる者、哲学は現存するわけで、科学的に証明されていないからと言って、祈りとか希望が否定されるものではない。ただ、自分が重篤な病気になった場合、やはり科学的に裏付けされた西洋医学のみに頼るだろうし、だからと言って、家族の健康を祈念したり、先祖への感謝の気持ちを忘れるわけでもなく、要は個人のバランスが大事なんでしょうねのことども。
読了日:08月11日 著者:サイモン シン,エツァート エルンスト
三題噺 示現流幽霊 神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)三題噺 示現流幽霊 神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)
◎◎シリーズ3作目の前作で、なんだか中だるみを感じたのが嘘のような完璧な出来映え。落語も新鮮、展開も新鮮、シリーズを読みながら新鮮さを感じた本作でした。座布団を100枚進呈したい珠玉の一冊。
読了日:08月06日 著者:愛川 晶

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by kotodomo | 2011-09-04 12:31 | 読書メーター | Trackback(1) | Comments(0)
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