「本のことども」by聖月

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2012年 03月 01日

2012年2月に読んだ本のことども

2月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2420ページ
ナイス数:108ナイス

幻影の星幻影の星
◎◎フィロソフィ作家の面目躍如の一冊である。ある日、主人公青年の元に、未来が届けられる。自分が未来に撮った写真と、未だ発売前のチョコ菓子・・・果たして未来とは時間とは何なのか、夜空の星の瞬きは過去で幻影に過ぎないのか、今は一瞬にして過去でしかないのか・・・どこかタイムトラベルものを思わせる、著者にしては珍しい重くない事の運び。案外、このミスあたりにランクインしてもおかしくないような、そんな作風。ルルドという符号、年上の女友達、そして最終章、色んなものが片づけられないまま終わるが、う~む、心地よい余韻である
読了日:02月26日 著者:白石 一文
たった一度の人生を記録しなさい  自分を整理・再発見するライフログ入門たった一度の人生を記録しなさい 自分を整理・再発見するライフログ入門
▲いわゆるスマホを使ったエバーノート人生への入門編。括りとしての概念は大いに理解。実行するか、もしくは加工修正して実行するかは、その人次第。評者は、FBと連携を外して、foursquareのチェックインを活用することした。つまらないチェックインをいちいち他人に披露してもしょうがないが、自分が見返すためにチェックインを自己奨励することにした。あそこに行ったのいつだっけ?メモみたいな。本全体としては、価格に見合った知識を披露にはテクニックに乏しいかな。概念本として、読まないよりは読んだほうがいいくらい。
読了日:02月26日 著者:五藤隆介
虚空の冠〈上〉虚空の冠〈上〉
▲う~む、伝書用の鳩小屋が新聞社の屋上に立つ風景や、離島への連絡船に乗り合せた女の子の描写に、いやあ、中々読ませると思ったのも束の間、中盤からは読ませない。いや、会話が多くテンポはいいのだが、会話を読ませるだけで色んなことが解決済みになってしまうので、なんだかなあ。確かに、言われてみればなるほどの、新聞がデジタル化すれば、販売所を含めた発信の在り方が変わるわけで、要するにメシの食い処の構造が変わってしまうわけで、それはそれでなるほどなのだけど、会話だけでチョー難しいことが解決するのなら、小説はいらないかも
読了日:02月22日 著者:楡 周平
「花のいのち」殺人事件「花のいのち」殺人事件
◎◎いやはや、なんともテンポのいい小説である。主人公芙美子が、東京から鎌倉に出向き、青森まで出かけ、パリまで行くのにたったの60頁。そして、井伏やら川端やら太宰やら文壇の御仁たちが、普通にハキハキ喋るわけで、実に実に読みやすいのである。多分、著者が描きたかったのは林芙美子の周辺の話なだろうが、往年の太宰ファンとしては、川の向こう側を歩いているような太宰の風景のほうが浮き出てくるのだなあ。『正義と微笑』に触れているのも嬉しいし。太宰の美学が否定されているのは、ちと癪だけど(笑)。文学風味絶佳の一冊。読むべし
読了日:02月19日 著者:宮田俊行
ドルチェドルチェ
〇40代女性刑事の、事件簿的短編集。最初のお話を読んだとき、悪くはないなと思ったのだが、なんか変わり映えのしない事件を変わり映えのしない趣向で何編も読まされてしまうと、飽きがきちゃうのだなあ。文体はライト。趣もほんわかコージー系。繰り返していうと、悪くはないが、飽きがきて、後半読み飛ばしたくなるようなお話集でしたのことども。
読了日:02月19日 著者:誉田 哲也
新参者新参者
◎◎新刊時に嫁さんに買ってあげて、先日図書館で一年待ちだった『麒麟の翼』を読んでイマイチと思い、それがきっかけで本書を読んだら、評判通りすこぶる面白かったのことども。刑事加賀を主人公に据えた連作短編集ながら、そのどれもが人情話風味の日常ミステリー。そして最後に本来の殺人ミステリーが解き明かされる趣向っていうのも、下町情緒たっぷりで、いやあ2年前のこのミスぶっちぎり1位、当たり前ですなあ。久々の老若男女読むべしの一冊。これだけ面白くて売れていれば、中々文庫にはなりませんなあ。
読了日:02月13日 著者:東野 圭吾
セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)
◎タイトル:セレモニー+黒真珠の意味を推測せず読み始めたら、何だ単に舞台となる葬儀社の名前じゃないか(笑)『憧憬カトマンズ』でこの作者の才能に感動し、本書を読んだわけで、構成はそのまま(同じ舞台で視点を変えて描く)、中身は・・・カトマンズのほうがよかったかな。でも本書も読ませます。カトマンズほどの筆の勢いはない中で、巧く読ませるのだなあ。どこかしんみり、どこかほのぼの、そしてどこかコミカル。ああいうプロポーズの仕方もええもんがありますなあのことども。あとは『野良女』読んでみますか。
読了日:02月12日 著者:宮木 あや子
麒麟の翼 (特別書き下ろし)麒麟の翼 (特別書き下ろし)
〇2011年4月に本書の発売に気付き、図書館に予約を入れて手元に届いたのが、2012年1月、丁度映画公開が話題になっていて、思わず旬の本となってしまったのことども。捜査本部の描いた殺人事件の背景に、得心のいかない刑事加賀。真相を見つけようと・・・だがなあ、それまではカチリとハマっていた人々の動きや物語が、水底に横たわる真実に触れた途端、ヤワヤワになってしまうのだなあ。あり得ない真実。そういう時に、人はそういう風に考えないし、動かない。真相の蓋然性がなく、釈然としない評者なのであった。巧い小説ではあるのだが
読了日:02月11日 著者:東野 圭吾
現代落語論 (三一新書 507)現代落語論 (三一新書 507)
談志が亡くなった後、出版社が急きょ再販したわけで、初版は1965年。そんなわけで、描かれている時代が今にそぐわなく、あの談志があの談志になる前に書いているので、イマイチ文章が心に入ってこなく、半分も行かないところから、ほとんど飛ばし読みのことども。談志について弟子たちが書いてきた本は結構読み、楽しんできた評者なのだが、本人の書いた本は初めて。なんせ、40年以上前に書かれた本だから、その頃に3歳だった林家三平の面白さも味わわなかった評者には、やはり古いのであった。
読了日:02月05日 著者:立川 談志

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

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by kotodomo | 2012-03-01 19:55 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
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