「本のことども」by聖月

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2012年 06月 02日

2012年5月に読んだ本のことども

5月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:5231ページ
ナイス数:134ナイス

1Q84 BOOK 31Q84 BOOK 3
◎お昼休み、約40分の読書にて、1~3まで2ヶ月半で読了。2カ月もの間、自分の昼休みは春樹と青豆と天吾に埋もれていたのです。さて3。村上春樹作品は、冒険が肝要なのだけど、青豆が一か所に留まり全然冒険をしないのが残念。代わりに牛河の章が加わり、そちらが意外に面白く、後半では牛河のことが好きになってくるのが不思議。あとねえ、ひとつだけ不満。青豆が兆しに対して、そんな風に思いこむ部分が非常に不自然。もう少し哲学入れられなかったのかなあ、繋ぎに。でも、あれですね、3巻全部を作品としてみたとき、これは万人が読むべし
読了日:05月30日 著者:村上 春樹
PKPK
〇3つの連作テーマ短編集。そのテーマとは、ちょっとしたことが、その後の未来に大きく連鎖していくみたいな、表紙のように最初のドミノが倒れてしまえば、その後に・・・そんな感じです。いつものように気のきいたエピソードが散りばめられてはいるのだけど、伊坂作品にしては、読んでいて引き込まれない。結局、どんな話?って訊かれても、テーマは答えられるが、粗筋は答えられないような、そんなお話なのです。ただ、サッカーのPKを蹴るキッカーは任意だと思うので、エピソードそれ自体にも違和感が残ったかな。まあ、頑張れ伊坂。次へ期待。
読了日:05月27日 著者:伊坂 幸太郎
環境にやさしいのはだれ?―日本とドイツの比較環境にやさしいのはだれ?―日本とドイツの比較
題名の割には結構小難しいが、データが面白い。日本の食糧自給率は40%。そこまではいい。お国柄でいい。欧州で例えば日本と同じ自給率の国があった場合、ほれ、一緒じゃんとは言えない。フードマイレージ、要するに調達のためにどれだけ遠くから運ばれてきた食物かを考えたとき、日本で小麦を加工するってことは、途中でメッチャエネルギーを消費して運ばれてくるのですね。つまり、欧州の場合、無ければ隣の人から借りるが、日本の場合、無ければ海を渡って持ってくるって話なのです。
読了日:05月26日 著者:カールハインツ フォイヤヘアト,中野 加都子
フランキー・マシーンの冬 下 (角川文庫)フランキー・マシーンの冬 下 (角川文庫)
◎◎いやいや、ご機嫌な上下巻でした。過去のトラブルに巻き込まれ、追われ、そして自分も追いながら、なぜ追われることになったのか追う主人公の名前がフランキー・マシーン。邦題は原題の直訳そのままなんだけど、なんとかならなかったのか。一体面白いのか全然わからないよりは、もっと興味を惹くべき題名はあったのではないかな。とにかくすこぶる面白いチェイシングストーリー。やはり、ウィンズロウは面白い。『犬の力』が合わなかったという方も是非読むべし。物語の重厚さに語り部の才能が溢れています。ニール・ケアリーものも読まなきゃ。
読了日:05月23日 著者:ドン・ウィンズロウ
フランキー・マシーンの冬 上 (角川文庫)フランキー・マシーンの冬 上 (角川文庫)
◎◎「サトリ」上下「犬の力」上下と、最近のウィンズロウ上下物が肌に合わなかったので、読むのを何気なく躊躇。図書館に出向いたときに見つけたので借りる。こりゃあ面白いじゃないか。出だしこそ静かな感じだったが、もとマフィアの主人公が、とんだ組織のトラブルに巻き込まれ、逃げながら追いかける・・・ロードノベルじゃないけれど、そんな追走劇の面白さ。おまけに主人公は腕に覚えありなので、ハラハラしながらも安心印。果たして、これだけの大問題が、一体どういう形で落ち着くのか。下巻へ突入。上下巻ながら、文字も大きく上巻一気読み
読了日:05月20日 著者:ドン・ウィンズロウ
スティーブ・ジョブズ IIスティーブ・ジョブズ II
△ごった煮の様相はⅡに入っても続く。自分の場合、アップル関係の関わりは、ITUNESとiphone4のみなので、だからこそそれらに関する何か深みのようなものが汲み取れればいいなと思っていたのだが・・・なかったなあ。しかし、iphone4にしたのは衝動買いみたいなものだったが、今でも正解だと思っている。何もかもが美学的に美しいと思う。胸にいつも収めて持ち歩いているが、この機械で何でもできるのが素晴らしい。今出来ない事も、OSの更新やアプリの進化でできることも素晴らしい。ジョブズがいなかったら・・言わぬが花。
読了日:05月20日 著者:ウォルター・アイザックソン
スティーブ・ジョブズ Iスティーブ・ジョブズ I
×かき集めたエピソードを並べ立てたような構成。お~い、資料を集めたのはいいが、加工してから見せたまえ。結局、読んだとはいえない読書。中盤からは見出しで面白いかなというところを読み込もうとするのだが、結局興味がわかない出来ごとの情景に、飛ばし読み。全体にかけた時間は1時間半くらい。読書とはいえないなあ。でも読了本に登録。アップルにも、ジョブズにも思い入れはないが、所持しているiphone4やそれを取り巻く世界はやはり美しいと思うよ。美学がある。そんな美しい世界を作った人の伝記が美しくないとは。やれやれである
読了日:05月20日 著者:ウォルター・アイザックソン
カルプス・アルピスカルプス・アルピス
〇可もなく不可もなく、少し村上春樹がかった部分もなくはなく、粗筋は記憶喪失と、喪失と、邂逅の話と言えばいいのだろうか。ひとつのモチーフとしては、嶽本野ばらが、田仲容子という画家の絵6枚をモチーフに章立ての物語を紡ぎ出したこと。だから、全体を通して、通常でいうところの辻褄のあわない、形而上的な設定も、話の繋ぎの無理と言えないこともないが、まあこれも手法かな。ファッションのお話は少し。乙女の香りはゼロ。連載時の題名は「カルピス・アルプス」。飲料会社から結局のところ許可がおりなかったとのことである。これも野ばら
読了日:05月19日 著者:嶽本 野ばら
それいぬ―正しい乙女になるために (文春文庫PLUS)それいぬ―正しい乙女になるために (文春文庫PLUS)
〇嶽本野ばらの美文エッセイ集。美文だども、ノバライズムを知らない人には、何じゃこりゃ、の内容なのでご注意を。その昔、乙女はたくさんいたわけで、乙女が好きな物は白馬の王子様のわけで、だからGSたるタイガースやテンプターズが「花咲くエメラルドのお城の星の歌」みたいなのを、王子様の格好で歌わされて、大人気だったのです。モーニング娘。の道重さゆみ嬢。多くの人に嫌われているようですが、彼女はもう乙女です。「ちやほやされて、泣けば全てが赦されたい」そんな言葉が似合いすぎるのは、これもう乙女の証左なのです。ビバ乙女!
読了日:05月19日 著者:嶽本 野ばら
インサート・コイン(ズ)インサート・コイン(ズ)
〇マリオのお話と、ぷよぷよと格ゲーとシューティングゲーム一般論と、ドラクエⅠⅡⅢを題材にした、あるライターが主人公の連作短編集。そして、ちょっとミステリー。特にぷよぷよを題材にした「残響ばよえ~ん」は、中々にミステリー。中学時代の女友達とのゲームを通しての交流。ちょっと変わった行動をする女の子の話。その話を聞いた先輩ライターが、その女の子の行動の底に沈むものを言い当てる。いわゆる安楽椅子探偵ミステリー。面白いぞ。あとドラクエにハマった自分としては、あのⅢの容量節約の話も見逃せない。自分はⅡが一番好き!
読了日:05月19日 著者:詠坂 雄二
パッチワーク (文春文庫)パッチワーク (文春文庫)
▲図書館から借りてきて、先に読みたい本があったので、最近野ばらファンになった中三の娘(私の影響。著者のことを嶽本野ばらさんと呼ぶ。野ばらっちでいいじゃないか、というと怒る)に貸していたら、なんだか最近コルセットをしだし、ネグリジェを着用するようになり、なんど?と思っていたら、やっと本書を読んで納得。本書の内容は、いつもの乙女のための野ばらエッセー、小品集。ルビが多くふってあるのをみると、ティーン成り立て(要するに13歳、サーティーン)ぐらいからが、ターゲット。でも、相当に趣味的深みもあり、全部は吸収不可能
読了日:05月13日 著者:嶽本 野ばら
仮り住まい仮り住まい
◎やはりこの作家は今後も追いかけていかねばと思った佳作でした。基本、純文学路線、いや単に文学路線か、それにいつもどこか心温まる日常の切り取り、いいですね。どういうお話かといえば、長期バイトに出向く弟のせいで、弟の仮り住まいに自分が仮り住まいして嫌いな蛇を飼うはめになった男の話。どこか可笑しい取り巻くキャラたち。なかでも、職場の変わり者上司、田村のおっさんは最高である。オタクなのか自己チュウなのかつかみどころがないのだが、中々芯があって面白い。巻末に「夜の住人たち」という小品も収められているが、まあ付録だな
読了日:05月13日 著者:丹下 健太
世界の中心で、愛をさけぶ世界の中心で、愛をさけぶ
〇「いつだって僕たちは小説」の総本山、今更ながらに読んでみました。意外とあっさり、ライトなノベルなのにびっくりしました。素直に泣く気にもなっていたんだけど、ツボはなし。よく、あんなに売れたなあ!貶すつもりもないけれど、不思議。下手な伊坂幸太郎が恋愛小説書いてみました、大体そんな感じの全体像です。この手の売れ筋本で、想像以上に面白かったのは『東京タワー』リリー・フランキーだったけど、やはりあれは文章や構成が巧いのだよね。本書の場合、少し下手な部分が散見され過ぎかなあ。古書店で100円なら時間潰しで損はないが
読了日:05月11日 著者:片山 恭一
1Q84 BOOK 21Q84 BOOK 2
◎◎お昼休みに少しずつ消化。一日40頁ほど。昼休みに頭の中が村上春樹。ところで、全体として完成された面白さに溢れているのだが、青豆さんが逡巡する部分が、多少冗長なような気もしたが、まあ村上春樹がそうしたいんなら仕方がないか。あと、ふかえりを部屋に置きたくなったぞ。濃密な関係にならなくていいから、そこにいるだけでいい。そして、時々予言めいた確定的な言い方をしてくれれば、生きていく方向がわかるっていうもんだ。含みを残した終わり方で、book3に続くわけで、果たして奇妙な世界の冒険はどちらへ?
読了日:05月08日 著者:村上 春樹
月の上の観覧車月の上の観覧車
△冒頭の「トンネル鏡」と表題の「月の上の観覧車」は巧いが、その他は余技で書いた売文である。前者は、列車に乗っている間の、後者は観覧車で一周している間の主人公の回想を描いており、「誰にも書ける一冊の本」のときと同様、この作家は死者への追悼を描かせたら巧いのである。ただ、どうしてもワンアイディアで文章を綴る癖が抜けず、ユーモアミステリーを書かせると、最近はどうも冴えない。あの「なかよし小鳩組」を書いた荻原浩はもういないのかな。いや、最近では「サニーサイドエッグ」も面白かったし。ということで、短編2編のみ読め。
読了日:05月05日 著者:荻原 浩
ブラック・ハート〈下〉 (扶桑社ミステリー)ブラック・ハート〈下〉 (扶桑社ミステリー)
上巻の終盤に感じた犯人像は結局はずれてしまったけど、そんなことはどうでもいい、ハリウッド映画的な面白さでした。あえて、苦言を呈すなら、彼女との恋愛部分はいらないんだけど、でもまああれがあったお陰で、最後でホロリするようなスピーチバルーンがプカプカ浮かぶわけで、まあ、そういうことで傑作は傑作なんだな。もう17年前の作品だけど、今こういうのを描けるのって、コナリーとディーヴァーくらいしか知らないなあ。そうそう、17年前なので携帯はなくポケベル。注釈に「日本でいうところのダイヤルQ2」ってあったが、なんだっけ?
読了日:05月05日 著者:マイクル コナリー
ブラック・ハート〈上〉 (扶桑社ミステリー)ブラック・ハート〈上〉 (扶桑社ミステリー)
◎◎骨太のミステリーっていのうは、こういうやつを言うんだな。ボッシュシリーズ3作目だけど、初めての読者もこれから入ってもちっとも構わないだろう。法廷物と事件物のタペストリーミステリー。かつての事件の犯人射殺で、その正当性を争う法廷の丁々発止が楽しいし、その事件に絡む未だ止まぬ怪物による殺人事件の捜査。これから下巻に入るが、犯人について、少し意見を持っている評者。あいつだとは言わないが、こういう人物じゃないかなみたいな。原題はコンクリ金髪死体。まあ、これじゃあ売れないわなあ・・で、ブラック・ハート。悪しき心
読了日:05月04日 著者:マイクル コナリー

2012年5月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

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by kotodomo | 2012-06-02 08:31 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
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