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2008年 12月 03日
間違いなく今年のこのミスにランクインしてくる作品。そして、巷の噂に違わず、新人デビュー作品としては、相当に完成されたミステリーである。ただ、難をあげれば、全部で6章の告白からなる作品なのだが、第1章の完成度が群を抜いて高く、章が進むにつれて、緊張感が少し緩くなってしまっているところであろう。特に第6章のオチに至る部分においては、ちょっと現実性が薄く、まあお話としてはこういうのもあり?みたいな締めくくり方でもある。 それでも、今年一番の話題本であり、図書館の予約数は多くの施設で100を超えているし、書店での平積み度もこれまで無名だったことを考えれば、驚異的なことには間違いない。今まで評判を知らなかったそこのあなた、今年の読むべし本ですぞ。 第一章は、中学一年生の終業式に、女性教諭が語り始めるところから始まる。退職すること、そのことには勿論幼い娘が自分の学校のプールで死んだ事故が無関係ではないこと、でもそれは事故などではなく殺人であったこと、その犯人の二人の生徒はこのクラスにいること・・・。色んな小道具や背景が、直接的に間接的に物語を締めていて、この第1章だけで完璧な作品といってもいいだろう。 2章以降は、異なる人物たちの視点から告白が続き、第1章だけではわからなかった事実が明らかになってくるという手法を取っている。なるほどと思う真相は、やはりこの作家の巧さを感じさせるし、ちょっとコジツケ臭いなあと思う部分は、先に述べた緩みに繋がっていく。 まあ、評者の場合、少し天邪鬼な読書人でもあるので、デビュー作ということを考えれば、一般論として相当の完成度と言っていいのかもしれない。(20081123) ※当初、鹿児島市立図書館には2冊しか蔵書がなく、ダメモトで予約を入れてみたが、予約数が相当に上ったため、蔵書数が9冊に増え、意外に早くゲットできたのことども。(書評No844) 書評一覧 ↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
タイトル : 【告白】 湊かなえ
ある中学教師の一人娘が遺体となって学校のプールに浮いていた。警察は捜査の結果、この一件を事故と判断。退職を決意した教師は、生徒に向かって淡々と語りかける。 「娘は事故で死んだのではありません。こぎ.....more
タイトル : 告白
装幀は片岡忠彦。第29回小説推理新人賞の「聖職者」に、追加掲載と書き下ろし。 終業式の日、教師森口悠子は生徒たちに、校内で亡くした娘のことを語り始めます。 教師、級友、犯人の家族と、章ごとに変わる軒.....more
タイトル : 湊かなえ『告白』
告白湊 かなえ双葉社このアイテムの詳細を見る今回は、湊かなえ『告白』を紹介します。デビュー作の割には読ませる文章力があるし、第1章の衝撃の告白「愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたのです。」以降どうなるのかなと思いながら読むことができました。主人公は加害者A,Bを観察し続けたといっても良いでしょう。それで、反省しているかどうか、罪の重さを感じ取ることが出来たかどうかを監視続けた。章ごとに語り手が違います。被害者の親であり、担任の教師や加害者A,Bやクラスメートの美月やBの姉......more
タイトル : 告白 (湊かなえ)
第一章 聖職者終業式、退職を控えた、中学の女性教師がクラスの生徒を前にしての一人語り。愛する一人娘を失った原因となる教え子を告発。その少年に対する復讐。衝撃的な第一章の幕開け、最初から、引き込まれます。感情を交えないで語る、女性教師がこわい。第一章聖職者は驚きのラスト。 さらっとした書き方も、よけいに不気味さを感じます。第二章後は、登場人物が順々に、真実を語るという構成。感情移入は出来ない人達。 あまりに陰鬱で救いがないです。事件を本人、級友、家族......more
タイトル : 「告白」/湊かなえ
「告白」/湊かなえ(双葉文庫刊) 今までにないタッチの文体と進行。ただただ一人称の世界が、“娘”というキーワードの下にあまりに淡々と語らせて、どんどん深みに落ち込んでいく。嫌がおうにも次のページを捲っている自分に気付く・・・。文庫本になったので、かみさんが買って来てくれたのだが、ページを開くと、びっちり埋められた漢字練習帳のように余白が殆どないページに、恐れることなく溺れていく。ほぼ一人称の世界で綴られていくこの作品は摩訶不思議なテンポと浮遊感を感じな......more
タイトル : 告白・湊かなえ
ハイ、Agehaです。 GWの間に読んだ本がコレ。(若干病んでます?) まずは公式サイトから。 http://kokuhaku-shimasu.jp/index.html 担当ジャンルのダントツ1位。 去年本屋大賞を取ったばかりの文芸書が たった1年で、文庫化。まさかの映画化。 話題に...more
タイトル : 『告白』 湊かなえ
「私の娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」 終業式のホームルーム、退職するという女性教師の告白から始まる、章ごとに語り手が変わるモノローグで構成されるドラマ。犯人、犯人の家族、クラスメートと様々な視点から事件が綴られて行きます。 それは、立場が変われば見方が変わる、ということだけではなく、皆が皆、自分の行為の正当性を主張している「だけ」なので、突き合わせてみれば相互に矛盾も出てきます。 誰が本当のことを言っていて、誰が嘘をついているのでしょうか。 それ......more |
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