「本のことども」by聖月

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カテゴリ:読書メーター( 102 )


2009年 12月 03日

2009年11月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

11月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2342ページ

プリズン・トリックプリズン・トリック
◎リーダビリティは高く、ご都合主義にも目を瞑り、まあ合格点でしょうなあ。結局、物語自体は破たんをはらんでおり、表紙の絵が示すような成り立たない構成かと。最期の一文は、破たんした構成を、自ら肯定するような、作者の意思表示とも思えるのだが。
読了日:11月29日 著者:遠藤 武文
独居45独居45
行間に色んな要素が詰め込まれた文芸作品。結局、屋敷の中で、何が行われていたのか等、沿革の描写しかないのだけど、読者は色んなことを想像してしまうわけで、単純にエログロのみをとって、好悪を判断する作品にはあらず。ジャンルを問わず、こういうパワーのある本は評価に値するのことども。
読了日:11月26日 著者:吉村 萬壱
洋梨形の男 (奇想コレクション)洋梨形の男 (奇想コレクション)
◎日本の読者が耐えられる面白さの翻訳短編集と言えるのではないかな。ちゃんと、オチとかサスペンス度とかがはっきりしていて、凡百の海外物と一線を画す物語集のことども。
読了日:11月21日 著者:ジョージ・R・R・マーティン
初恋ソムリエ初恋ソムリエ
〇説明不足の序盤を作り、終盤にかけて説明を風呂敷で包みこんでいくような手法の青春小説でございます。そういう意味で、読みやすい文体ながら、序盤は理解しにくいところから入るのが難点。まあ、全体的には及第点でしょう。
読了日:11月18日 著者:初野 晴
学問学問
▲評価している作家なのだが、本作は余芸で書き上げたような感じ。物語を紡ぎだしたというよりは、単に時系列を積み重ねていったようなそんな作風。どこを見ても高い評価にでくわすのだが・・・まあ、人それぞれの自分は少数派ということも、たまにはあるということのことども。
読了日:11月16日 著者:山田詠美
悪党が見た星悪党が見た星
◎◎今年一番リーダビリィティが高い?そう思わせるテンポはピカイチ。置き去りにされるかと思われたピースのたたみ方も安易ながらグッドでした。
読了日:11月09日 著者:二郎 遊真
線
〇取材で得た話で長編を紡ぐことなく、短編に細切れに収めた感。深く人物に入り込まず、人も戦争も風景として切り取った本書は、それはそれで忘れてはならない戦争文学なのかもしれない。
読了日:11月05日 著者:古処 誠二
幻想小品集幻想小品集
▲極めて性的、悪魔的な小品集。野ばら的技巧も内在するが、乙一、平山由愛明テイストが好きならの作品群であるのことども。ただし睡眠導入剤に対する描写は秀逸。
読了日:11月01日 著者:嶽本 野ばら
デウスの棄て児デウスの棄て児
〇最期の心境が切なく温かい。ここだけ、野ばら節。それ以外は新境地として読むべし。
読了日:11月01日 著者:嶽本 野ばら

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by kotodomo | 2009-12-03 16:09 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 11月 01日

2009年10月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

10月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2150ページ

ツインズ―続・世界の終わりという名の雑貨店 (小学館文庫 た 1-5)ツインズ―続・世界の終わりという名の雑貨店 (小学館文庫 た 1-5)
▲こういう選択をする生き方を理解するのがやはり困難。白石和文『一瞬の光』でもそう思ったのだが、なぜ日陰に惹かれるのかなあ。ただ、ロジックは正当なんだけどさあ。
読了日:10月30日 著者:嶽本 野ばら
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)
◎江戸人情本、料理本として、まあこれは良質の物語・・・そんな程度に思って読んでいたら・・・ググッときましたのことども。
読了日:10月29日 著者:高田 郁
変身変身
◎ワンアイディア作品ながら、この人は巧いね。特に「おーい、ゲロ子」的な現在の心境の吐露部分は秀逸。ただ、最後のほうの心境は、そうなるかなあ?って部分もありますが。
読了日:10月27日 著者:嶽本 野ばら
さよなら、愛しい人さよなら、愛しい人
〇旧訳の『長いお別れ』しか読んでいないのだけど、マーロウ、随分と違う感じですね。中年の悲哀みたいのがまだないですね。
読了日:10月20日 著者:レイモンド・チャンドラー
カフェー小品集カフェー小品集
◎単純な課題短編集のように見えるけど、文学性抜群。“ずうずうしい”の言葉は、いつかどこかで使いたいのことども。
読了日:10月12日 著者:嶽本 野ばら
リボルバー (光文社文庫 さ 11-7)リボルバー (光文社文庫 さ 11-7)
〇初期、最近も含め、雰囲気で読ませる佐藤正午。しかし、この物語は展開の妙のテクニックを試したかったような、そんな展開を楽しむ物語。時期は前後するけれど、佐藤正午版「ドミノ」恩田りく、それもミニ版ってとこでしょうか。
読了日:10月07日 著者:佐藤 正午
鳳凰の黙示録鳳凰の黙示録
〇妖術のオンパレード集・・・といっても、ほとんど妖獣使いのオンパレ。ほほお、面白いと思ったのは、誰にでも正体を変えられる妖術の部分のみでした。
読了日:10月01日 著者:荒山 徹
ハピネスハピネス
〇下妻以外、短編・中編の多い作家なのだが、評者にとっては久々の長編(といっても、中編に近いのだが)。普通の小説でした。なんか、彼女の描写が元気のいいキャバ嬢って感じで、いい感じなんだけど、いい感じ過ぎみたいなことども。
読了日:10月01日 著者:嶽本 野ばら

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by kotodomo | 2009-11-01 22:00 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 10月 01日

2009年9月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

9月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2169ページ

エミリーエミリー
◎◎「エミリー」も「コルセット」もいいのだけど、「レディメイド」のようなあんな凄い短編を書ける著者に脱帽。短さの中に作品の完成度が詰まっていますな。
読了日:09月23日 著者:嶽本 野ばら
ミシンミシン
〇表題作「ミシン」より、「世界の終わり~」のほうが冒険があっていいですな。村上春樹と一緒で、この作家には冒険を求めまっす。
読了日:09月21日 著者:嶽本 野ばら
船に乗れ!(2) 独奏船に乗れ!(2) 独奏
◎◎眼に見えない音楽を小説で読める素晴らしさは前回並み。並みって書いたけど、その筆力に脱帽。ただ、終盤ノワールな雰囲気が漂うわけで、作者がそれを何巻目でどう治めるのかが今後の注目。とにかくⅡまでは青春小説の傑作。藤谷治版『DIVE』なり(*^^)v
読了日:09月19日 著者:藤谷 治
TVピープルTVピープル
▲村上春樹も、若かった時代があったことを発見。「ゾンビ」なんて、Mジャクソンの映像に頼った文章だし、若かったんだなあ。
読了日:09月18日 著者:村上 春樹
荒地の恋荒地の恋
▲何も内容を知らないで読み始めるというのも善し悪しで、半分くらいまでは気付かなかったのだが、本書って実在した詩人の、ほぼノンフィクションに近い小説だったのですね。いやに平板な物語だと思っていたら、エピソードに薄い味付けしただけみたいな。ただ、最後の最後でメタミステリー的な落とし所もあって、フィクションっていえばフィクションなんだけど。全然知らない人だと思っていたら、北村太郎って『夢果つる街』の訳者さんでした。
読了日:09月17日 著者:ねじめ 正一
ロリヰタ。ロリヰタ。
◎◎今まで下妻系しか読んだことがなかった・・・上手だとは思っていたが・・・本書を読んで唸るほど巧い作家であることを認識しましたのことども。
読了日:09月15日 著者:嶽本 野ばら
当マイクロフォン当マイクロフォン
一人のアナウンサーを通して描いた昭和史とも言える。読みながら、もしくは読後、名アナウンサー中西龍の生声を聴きたくなったのことども。欠点は、中西のエピソードを拾いすぎて、散りばめ過ぎて、少し的が散ってしまったところかな。
読了日:09月13日 著者:三田 完
下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件
〇前作ほどの目新しさはないけど、イチゴ(ヤンキーちゃん)の単純さは快調。殺人事件は起こるんだけど、まあお飾り程度のミステリー部分。気軽な物語としてはお薦め。
読了日:09月08日 著者:嶽本 野ばら
日本人の知らない日本語日本人の知らない日本語
◎◎エピソードも凄く面白いのだけど(猫印の缶詰に大笑い)、それをデフォルメして描く漫画の力も秀逸。漫画にしてこその笑いどころ満載。
読了日:09月01日 著者:蛇蔵&海野凪子

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by kotodomo | 2009-10-01 16:41 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 09月 05日

2009年8月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

8月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2801ページ

身の上話身の上話
▲佐藤正午版『シンプルプラン』スコット・スミス風味。ノワールに軽妙という表現は妥当ではないかもしれないが、軽妙なノワール。ただ、行き当たりばったりの女性の行動様式が中心に据えられているので、あの透明感のある佐藤節は封印(多分、わざと)。そこが、かねてよりの佐藤正午読みには不満。手法は買うんだけどさ。
読了日:08月31日 著者:佐藤正午
螻蛄螻蛄
◎◎待ってましたのシリーズ第4弾。しかし、なんで桑原は二宮を使うのか?もっとユースフルなやつを使いそうなのだが(笑)いつも以上の面白さ痛快度ながら、今回の裏事情は少し込み入っていたような。
読了日:08月31日 著者:黒川 博行
ミステリー通り商店街ミステリー通り商店街
▲小説としてではなく、新喜劇と思って眺めなさいって感じかな。途中、素人書評家に対する批判、警告的な部分があるが、本書自体が評価されるべきレベルにないと、自己矛盾をはらんでしまうのだなあ。
読了日:08月30日 著者:室積 光
新世界より 下新世界より 下
△上巻で気づくべきだったが、よくよく考えてみると、本書はSF少女小説漫画風なわけで・・・なんか読書した、読破したという気がしなかったことども。
読了日:08月19日 著者:貴志 祐介
新世界より 上新世界より 上
〇想像力はあるんだけど、冗長さは否めない。あと、登場人物たちの行動パターン、思考パターンもちょっと理解しずらいなあと思いながら、下巻へ突入。
読了日:08月12日 著者:貴志 祐介
遠い響き遠い響き
△暴風雨の中で出会った男の問わず語りの「冒険譚=愚かな生きざま」を読まされるわけで、単独の小説としては・・・藤谷治版安部公房小説と読めば、新たな文学の抽斗としての評価も可能?
読了日:08月09日 著者:藤谷 治
任天堂 “驚き”を生む方程式任天堂 “驚き”を生む方程式
◎子供のために買ったWiiフィット。凄いコンテンツなのだなあ。最近子供たちもやっていないし、早速やるべ。それにしても、任天堂の方程式のない方程式は凄いとしかいいようがない。無借金経営に、開発費を惜しまない体質・・・蛇足だが、マジックハンドとか、レーザー光線銃とか、子供の時憧れていたあれも任天堂だったことにびっくり。
読了日:08月05日 著者:井上 理

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by kotodomo | 2009-09-05 08:10 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 08月 05日

2009年7月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

7月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2641ページ

恋文の技術恋文の技術
◎終盤のお誘い合戦。なんでそうなるの?なんで同じ日付の手紙?そう思った方は、少し読み間違い注意報。
読了日:07月31日 著者:森見 登美彦
この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 下 (3)この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 下 (3)
◎◎
読了日:07月26日 著者:白石 一文
この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上 (1)この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上 (1)
◎◎
読了日:07月20日 著者:白石 一文
レイチェル・ウォレスを捜せ (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)レイチェル・ウォレスを捜せ (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
◎スペンサーとレイチェルの肌の合わない会話が魅力のサスペンス。スペンサーシリーズは、ミステリーじゃないほうが面白いようだ。初秋とかさ、本書とかさ。
読了日:07月19日 著者:ロバート・B. パーカー,Robert B. Parker
灰色の嵐 (ハヤカワ・ノヴェルズ)灰色の嵐 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
◎始まりはダイハード風味。そして結末は、ちょびっとセンチで初秋風味なのだなあ。
読了日:07月12日 著者:ロバート・B・パーカー
赤めだか赤めだか
◎◎ビジネス書、人生指南としても読める面白一気本。やはり談志は凄いのだなあ。
読了日:07月04日 著者:立川 談春
やんごとなき読者やんごとなき読者

読了日:07月04日 著者:アラン ベネット
商人商人
◎◎
読了日:07月03日 著者:ねじめ正一
昔日 (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)昔日 (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

読了日:07月01日 著者:ロバート・B・パーカー

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by kotodomo | 2009-08-05 16:36 | 読書メーター | Trackback | Comments(2)
2009年 07月 02日

2009年6月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

6月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1707ページ

ミレニアム2 下 火と戯れる女ミレニアム2 下 火と戯れる女

読了日:06月28日 著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム2 上 火と戯れる女ミレニアム2 上 火と戯れる女

読了日:06月20日 著者:スティーグ・ラーソン
ゴッドウルフの行方 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)ゴッドウルフの行方 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
◎ストイックな探偵とその哲学。謎の先にある謎の先にある謎たち。そして真相の果てに・・・ただなあ、あの奥さん可哀そうだなあ。いや依頼人の妻じゃなくて、最後あんなことになっちゃう、あの男勝りの体格の奥さん、可哀そうだなあ。
読了日:06月14日 著者:ロバート・B. パーカー,Robert B. Parker
「師匠!」「師匠!」
◎師匠と弟子の関係も、落語の世界を描いたら必ず出てくるモチーフなのだが、本書はそこのところを少しばかり中心に据えた短編集。泣き笑いなんでしょうか、苦労話なんでしょうか・・・読んでいると面白い、それでいて意外に余韻をひかない落語の世界の噺のことども
読了日:06月07日 著者:立川 談四楼
真相[予定価格] (ハヤカワ・ノヴェルズ)真相[予定価格] (ハヤカワ・ノヴェルズ)
〇スペンサーシリーズ、これで4冊目の評者なのだが、冒頭の展開は相変わらず一緒。シリーズすべてが全部こんな感じと推測していいのかどうかは未だわからないが、逆水戸黄門と呼びたくなってきたぞ。水戸黄門の場合は、物語の最後に印籠とお定まりなのだが、スペンサーシリーズのほうは、冒頭で美女依頼人が登場し、依頼をしたのはいいが、最後には墓穴を掘ることになるというところがお定まりなのである。
読了日:06月05日 著者:ロバート・B・パーカー

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by kotodomo | 2009-07-02 22:20 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 06月 03日

2009年5月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

5月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2835ページ

ポットショットの銃弾 (ハヤカワ・ノヴェルズ)ポットショットの銃弾 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
〇難点は会話の口調。会話の口調。スペンサーや、その他大勢のタフガイたちが“~なのだ。”と会話を締めくくるのだが、あまりの多用にバカボンのパパが大勢で会話しているようでいただけない(笑)。特に7人が集合してからの後半部分では、7人が一堂に会して“~なのだ”と喋ってしまうので、誰が喋っているのか判然としない部分があるし、みんなでバカボンのパパごっこをしているのですか?と本に向かって問いかけてしまいたくなるほどなのである。
読了日:05月31日 著者:ロバート・B. パーカー
ばかものばかもの
〇絲山秋子。好きな作家だが、性的な描写が出てくる作品は、どうもいまひとつ面白くない。結局、性的な描写が物語全般と結びつかないからだろう。作家として、こんなシーンもドロドロに描けますという主張にしか思えなく、本当のこの作家らしさからかけ離れているように思えるからである。
読了日:05月26日 著者:絲山 秋子
中国初恋中国初恋
〇題名とは全然違った内容。著者が女の子絡みで中国に行こうと思い立ち、ただ中国に行くのも芸がないなあなんて思って、南アフリカから中国まで向かうという、なんともお馬鹿な企画ノンフィクションである(笑)
読了日:05月25日 著者:さくら 剛
こうふく みどりのこうふく みどりの
◎あとがきによると、著者は本書『こうふくみどりの』を執筆しているときに別の着想を得、並行しながら対になる『こうふくあかの』を書き上げたらしい。らしい、というのも、普通西加奈子ファンなら読む前に知っていそうなことだが、最近、読書家とも呼べなくなってきた評者の読書周辺のアンテナはヘタレで、本書もただ図書館に並んでいたから借りてきただけで、読み終えてから気づいた話なのだが、まあそんなの知らんでも、本書は充分面白かったのことども。
読了日:05月20日 著者:西 加奈子
ミスター・ミー (海外文学セレクション)ミスター・ミー (海外文学セレクション)
〇書痴という言葉を、本書の紹介記事で初めて目にしたが、本書『ミスター・ミー』は、本狂い(書痴)の80歳代の好々爺物語である。だけではなく、作中作と言える二人のお馬鹿な転書屋(翻訳屋)の物語と、もうひとつジャン・ジャック・ルソーに傾倒する大学教授の物語の、3つの要素からなっている。
読了日:05月19日 著者:アンドルー クルミー
ラジ&ピースラジ&ピース
◎◎題名は、独身主人公女性の受け持ちのラジオ番組名。主人公は、いわゆるパーソナリィティってやつですな。皆さんのお便り読んで、感想言ったり励ましたり、恋の作法を伝授したり・・・でも、素顔の本人は、随分と人嫌い。そんな材料でも、絲山秋子にかかると、こんな素敵で人間味のあるドラマに・・・まあ、読んでみなさい。
読了日:05月18日 著者:
初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
◎◎主人公のスペンサーはハードボイルドな(というかタフな)探偵である。今回は探偵業が話の発端になってはいるが、中身の多くは探偵話には割かれていない。スペンサーというタフな男と、ポールというヤワな少年との心の交流(最初通いあわないものが、最後にはという、いかにものパターンだが)が、物語の中心を成しているのである。
読了日:05月17日 著者:
ドリームガール (ハヤカワ・ノヴェルズ)ドリームガール (ハヤカワ・ノヴェルズ)
◎◎多分、パーカー好きの読者には、同じシリーズの中でも出来、不出来みたいな評価があるとは思うのだが、とにかく初めて出会ったスペンサーの生き方に惚れぼれした評者なのである。決定(^O^)/スペンサーシリーズ読破を目標に生きていこう。生き延びていこう。老眼が進もうとも、外人さんの名前が区別しづらくなったとしても、読む手が震えるようになったとしても、何としてもこのシリーズは読破するぞ!・・・と、今は思うのことども。
読了日:05月06日 著者:ロバート・B・パーカー
ディスカスの飼い方ディスカスの飼い方
◎◎本書『ディスカスの飼い方』で、大崎善生の村上チャイルド系譜はお終いで卒業と評者は評価したい。大崎節の完成である。多分、大崎善生は直木賞に縁のない作家だと思うのだが、こういう完成された物語に受賞してもらい、多くの人に読んでほしい、そんな作品に仕上がっているのである。
読了日:05月05日 著者:大崎 善生
運命の日 下 (3) (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)運命の日 下 (3) (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)
◎◎本書の一番の魅力は・・・心底、嫌な奴が2名登場することじゃないだろうか。黒人を人間とは思っていない警官が一人と、末端の警官のことを全く理解しない警察組織の本部長と合わせて二人。いやあ、読んでいて、嫌で嫌で仕方なかった評者なのである。でも、この二つの障碍が物語全体のリーダビリティを支えているのである。ルヘイン、天晴れである。
読了日:05月04日 著者:デニス・ルヘイン

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by kotodomo | 2009-06-03 09:10 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 05月 04日

2009年4月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

4月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2869ページ
読んでた本の数:2冊
読みたい本の数:12冊

▼読んだ本
インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかもインドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも
◎とにかく、この本に出てくるインド人たち、可笑しいほどに観光客から金をむしり取ろうとする。自転車タクシーに乗って目的地を告げ、料金交渉をする。100ルピーで話がついて乗り込む。さあ、着いたぞ!ここはどこ?俺の知り合いの絨毯工場だ!なんで?まあ、買わなくてもいいから見るだけ見てってくれ!いやだ、早く目的地に行け!わかった、わかった・・・さあ、着いたぞ!150ルピーだ!なんで?100ルピーだったじゃないか!ゴニョゴニョ・・・そんな風に、いちいち金の話になってしまうのである。こういう話がバリエーションを変え延々
読了日:04月29日 著者:さくら 剛
運命の日 上 (1) (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)運命の日 上 (1) (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)
◎◎
読了日:04月26日 著者:デニス・ルヘイン
そうか、もう君はいないのかそうか、もう君はいないのか
◎◎ボロボロ泣きながら読む自分を想像していたが、さにあらず。ただ、ただ、いい文章を読みましたという余韻のみ。思い出を綴り、思い出を語り、思いを綴っただけの文章なんだけど、いいんだなあこれが。
読了日:04月23日 著者:城山三郎
幼なじみ (Coffee Books)幼なじみ (Coffee Books)
▲デニス・ルヘインの『運命の日』上下巻二段組みを読んでいたら、読書が全然進まず、それもそのはず毎晩毎夜飲み続けながらの合間読書なので仕方なく、ならってんで薄そうな佐藤正午の本書『幼なじみ』でコーヒーブレイクと手に取ったら、な、な、なんと!15分で読み終わったではないか!っていうか、これ絵本だぞ!まあ内容的には子供が読みそうな物語ではないが、大人の絵本には間違いない。要するに、薄くて絵が多いわけで、15分で読めるわけだ。そんなのも知らずに、佐藤正午の最新刊♪と積読してたのだけど・・・う~む、コストパフォーマ
読了日:04月23日 著者:佐藤 正午,牛尾 篤
風の影〈上〉 (集英社文庫)風の影〈上〉 (集英社文庫)

読了日:04月16日 著者:カルロス・ルイス サフォン
卵の緒卵の緒
◎ということで、やっと皆様お薦めの、瀬尾まいこのデビュー作を読みました。その後の作品ばかり読んで、今やっとデビュー作を読み、それを持ってこの作家の方向性を今更ながら語るのもおかしな話なのだが、結局、この瀬尾まいこという御嬢さんは“いい男の子”を描くのが得意と見た!!!って、さっきも書いたように、後の作品を読んでわかっているのだが、あえてもう一度言おう。この作家は“いい男の子”を描くのが得意と見た!!!
読了日:04月14日 著者:瀬尾 まいこ
黒百合黒百合
〇普通の小説として読むと、青春小説としてその静謐な文体が心地よい小説なのだが、過去と現在が織りなすミステリー小説としては???である。終盤驚くよという情報は仕入れて読み始めたので、騙されるように素直な気持ちで読んでいって、そろそろ騙される頃合いかな?なんてところで種明かしされて、それが自分の想像していたものと違ったとき、人は驚愕するものなんだろうけど、ああそうですか、そうだったんですか、だから?みたいな感想を持ったのは、評者が天の邪鬼だからでしょうか?
読了日:04月12日 著者:多島 斗志之
シャレのち曇り (ランダムハウス講談社文庫 た) (ランダムハウス講談社文庫)シャレのち曇り (ランダムハウス講談社文庫 た) (ランダムハウス講談社文庫)
◎将棋界の大崎善生、落語界の立川談四楼といったところだろうか。とにかく文章が上手い。また、その世界に散らばっているエピソードを、多岐に、そして過去に遡って拾い上げていくのだが、その羅列の仕方が絶妙である。う~む、と唸ってしまうくらい巧みなのである。
読了日:04月11日 著者:立川 談四楼
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 下ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 下
◎◎もう一度、終盤の収斂について触れるが、同様の終盤のテイストを持つ小説としては、最近では『数学的にありえない』アダム・ファウアーが挙げられるし、古いところでは『夏への扉』ロバート・A・ハインラインが挙げられるだろう。途中の何気ない伏線が、一気に収束していくあの快感である。評者的には、次回のこのミス海外編の1位はこれで決まりである。これからも、どんどん面白い作品が出てくるとは思うのだが、他の作品が面白いからといって、比較して本書が下位にくるというような薄っぺらな小説ではないのである。本書の面白さは、本書の
読了日:04月05日 著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上
◎◎登場人物たちにヘンリック・ヴァンゲル、エディット・ヴァンゲル、リカルド・ヴァンゲル、ゴットフリード・ヴァンゲル、イザベラ・ヴァンゲル、マルティン・ヴァンゲル、ハリエット・ヴァンゲル、ハラルド・ヴァンゲル、イングリッド・ヴァンゲル、ビリエル・ヴァンゲル、セシリア・ヴァンゲル、アニタ・ヴァンゲル、グレーゲル・ヴァンゲル、イェルダ・ヴァンゲル、アレクサンデル・ヴァンゲル、グスタヴ・ヴァンゲルなんてのが出てくるわけで、どこかの感想を読むと“誰が誰だかわからない”なんて書いてあったが、心配することはない。途中で
読了日:04月01日 著者:スティーグ・ラーソン
▼読んでた本
運命の日 下 (3) (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)運命の日 下 (3) (ハヤカワ・ノヴェルズ) (ハヤカワ・ノヴェルズ)
著者:デニス・ルヘイン
風の影〈下〉 (集英社文庫)風の影〈下〉 (集英社文庫)
著者:カルロス・ルイス サフォン
▼読みたい本
ミレニアム2 下 火と戯れる女ミレニアム2 下 火と戯れる女
著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム2 上 火と戯れる女ミレニアム2 上 火と戯れる女
著者:スティーグ・ラーソン
レジスタンス三銃士 (ワールド・スーパーノヴェルズ)レジスタンス三銃士 (ワールド・スーパーノヴェルズ)
著者:ヴォルドマール・レスティエンヌ
カメレオン (海外ベストセラー・シリーズ)カメレオン (海外ベストセラー・シリーズ)
著者:ウィリアム・ディール
川は静かに流れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 24-2)川は静かに流れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 24-2)
著者:ジョン・ハート
望郷の道〈下〉望郷の道〈下〉
著者:北方 謙三
望郷の道〈上〉望郷の道〈上〉
著者:北方 謙三
やんごとなき読者やんごとなき読者
著者:アラン・ベネット
コンゴ・ジャーニー 下 (3)コンゴ・ジャーニー 下 (3)
著者:レドモンド・オハンロン
コンゴ・ジャーニー (上)コンゴ・ジャーニー (上)
著者:レドモンド・オハンロン,土屋 政雄
ミスター・ミー (海外文学セレクション)ミスター・ミー (海外文学セレクション)
著者:アンドルー クルミー
外務省ハレンチ物語外務省ハレンチ物語
著者:佐藤優

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by kotodomo | 2009-05-04 17:16 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 04月 05日

2009年3月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

3月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1878ページ

三国志男 (SANCTUARYBOOKS)三国志男 (SANCTUARYBOOKS)
◎◎大爆笑、お気楽冒険記である。評者は、数多くの本を読んで大笑いしてきたが、本書ほど笑いが爆発した記憶がない。最初は、何ベタな笑いを誘う文章を書いてんの、くらいの感じで読み始めたが、途中から、こいつの文章やっぱ面白れえ!!!グハハってな感じで、箇所によっては20秒くらい笑いを押さえきれず、腹捩れ読書体験となったのである。とにかく事実に即しては書いているのだが、甚だしい誇張、妄想、自分に都合の良い解釈、そんなののオンパレードなのである。とにかく、この面白さを理解してもらうには、読めとしかいいようがない。読む
読了日:03月22日 著者:さくら 剛
オケ老人!オケ老人!
○本書で肝心なのは面白いかどうかもそうなのだけど、あの荒木源の作品だということが肝心なのである。あの荒木源とは、あの『骨ん中』という中々骨太のミステリーを書いた荒木源のことで、今度はどんなミステリーなの?なんて思って読み始めると、あらら、ということになるからである。つまり、本書『オケ老人!』は全然骨太でなく、お気楽物語なのである。どちらかというと軽薄なのである。あの『骨ん中』の作者が、ふ~ん、こんなの書くんだなあなのである。
読了日:03月21日 著者:荒木 源
チェーン・ポイズンチェーン・ポイズン
▲多分このミスランクインでしょう
読了日:03月16日 著者:本多 孝好
神器〈下〉―軍艦「橿原」殺人事件神器〈下〉―軍艦「橿原」殺人事件
◎ミステリー風味に加え、SF風味、形而上風味、ハードボイルド風味、怪奇風味、男色風味他、色々なものが混ざり合った風味なんだけど、結局は、この作家、芥川賞受賞作家なわけで、なんだかんだいっても文学風味なのである。
読了日:03月16日 著者:奥泉 光
神器〈上〉―軍艦「橿原」殺人事件神器〈上〉―軍艦「橿原」殺人事件
◎やはり、平成の夏目漱石と評者が勝手に呼んでいる奥泉光という作家は、高踏的に余裕的に巧い。知的なユーモアを内包した文章に、既存の文体に固執しない自由な筆遣いが心地良いのである。何箇所か、評者もウププと笑ったくらいである。
読了日:03月07日 著者:奥泉 光

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by kotodomo | 2009-04-05 20:10 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)
2009年 03月 01日

2009年2月に読んだ本のことども(リンク:読書メーター)

2月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3414ページ

希望ヶ丘の人びと希望ヶ丘の人びと
◎◎本書『希望ヶ丘の人びと』は、母親が小学校、中学校時代を過ごした団地に、主人公である父親と、中学の娘、小学生の息子が移り住んでくる物語である。母親は既に亡くなっているのだが、母親の思い出が残る団地に、残された家族が思い出を偲ぶ意味も含めて移り住むわけである。でも、随分と様変わりしているようなのだが。で、これが面白い。久々に、重松清を楽しんだ評者なのである。元々、重松清読みじゃない評者なので、この面白さは『いとしのヒナゴン』以来である。肩の凝らないコミカルで人情溢れる重松節である。
読了日:02月25日 著者:重松 清
一回こっくり一回こっくり
◎◎内容も何も知らず、なんとなく図書の棚から借りて、なんとなく読み出し、1章から5章まであることに気付き、第1章の「弟」を読んで噺家の書いた人情話(しんみり哀しいほうの人情話)の連作短編集だと決め付け、4章まで読み進んでいたとこまではまだ人情話短編集だと思ったままだったのだが、4章の終わりにかけて鳥肌が立ってきた。そして、鳥肌の予告通りの第5章が始まる・・・。
読了日:02月23日 著者:立川 談四楼
老検死官シリ先生がゆく (ヴィレッジブックス F コ 4-1)老検死官シリ先生がゆく (ヴィレッジブックス F コ 4-1)
○テイストは、ほのぼのハードボイルドであり、構造は、色んな事件が最後にはピタリと収斂するモジュラータイプのミステリーであり、舞台は、共産国家ラオスの1970年代を紹介した珍しい小説でもある。ただねえ・・・気の利いた会話が、共産国家ラオスという読み慣れない舞台ということもあって、時々ピンと来なかったりするのがタマにキズなのかなあ。それでも面白い文庫本の拾い物である。このミス2009年版海外編でも、結構支持票が入っているので、興味ある方は読み逃しなく。
読了日:02月22日 著者:コリン コッテリル
暗闇のヒミコと暗闇のヒミコと
○事件の裁判事例を通して、作者が読者に問いかけるものは、『死亡推定時刻』と同じで、捜査や裁判を通じての日本司法における自白の偏重性にある。だから、くれぐれも、これを読んでいる皆様方におかれましては、たとえ不在証明ができなくても、たとえ罪を犯していたとしても、たとえ取調べがいかにきついからといっても、ユメユメ自白などなさらぬように。
読了日:02月20日 著者:朔 立木
蜘蛛の糸蜘蛛の糸
○黒川博行が最近こんな話を書いていたんだと思ったら大間違い。一番古い作品の「尾けた女」が1992年の作品で、多くの作品が1990年代もしくは2000年代初頭に書かれたものであり、“この15年くらいの間にこんなものも書いていました作品集”みたいな位置づけである。
読了日:02月17日 著者:黒川博行
船に乗れ! 1 (1)船に乗れ! 1 (1)
◎◎本書の中で、作者は音楽とかオーケストラというものに真剣に向かい合っている。多分、元々そちら方面に造詣は深いと思うのだが、それを作中に取り入れて、一般読者に読んでもらうためには、作家としての相当な技量が要求されるわけだが、本書ではそれを見事にやってのけている。そして・・・傑作である。
読了日:02月16日 著者:藤谷 治
真説・外道の潮騒真説・外道の潮騒
◎◎とにかく、どうでもいいようなことがダラダラダラダラ書かれていて、それでいて手垢のついていないような表現で思弁を手玉に取る、町田康という作家は凄いとしかいいようがない。ハマる人には大いにハマり、ハマらない人には、何これ?駄作?ってな感じなんだけど、評者的には聖月様的には大ハマりの久々のマーチダ爆笑節である。
読了日:02月15日 著者:町田 康
ダイイング・アイダイイング・アイ
◎悪くない。完成度の高い東野作品として読むと綻びだらけなのだが、読んでいて面白い。何が面白いかって、何を読まされているかわからないところが面白いのである。多分、このミス国内20位ランクインの作品たちとリーダビリティーでは遜色ないと思うわけで、そういう意味で東野作品としては完成度は低いけど、今の国内ミステリーの中では、まあまあの出来というのが評者の個人的印象のことども。
読了日:02月12日 著者:東野 圭吾
サーカス象に水をサーカス象に水を
◎◎そして何より、最後の最後がいいのである。サーカスを観に行った93歳の主人公と、サーカスの責任者との会話・・・さりげないやりとりなんだけど、泣くところではないのだけど、映画のクライマックスシーンのように心に沁みてくるのである。良書読みを自負する方、押さえ本であるのことども。読むべし、であるのことども
読了日:02月08日 著者:サラ グルーエン
傍聞き傍聞き
◎本書には、表題作「傍聞き」を含め、4編の短編が収められている。それぞれに共通するのが、まずこの傍聞きのようなひとつのお題が与えられており、そのお題に沿ってミステリー部分が構築されているところである。そして、もうひとつ共通する要素に二段オチになっていることがあげられる。賢い読者は、お題から考えて、ああこういうオチなんだと一旦は気付く。だが、その先に、読者が気付かないオチがあるという妙味があるのである
読了日:02月04日 著者:長岡 弘樹
荒野のホームズ〔ハヤカワ・ミステリ1814〕 (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS (1814)) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)荒野のホームズ〔ハヤカワ・ミステリ1814〕 (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS (1814)) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

読了日:02月01日 著者:スティーヴ・ホッケンスミス

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by kotodomo | 2009-03-01 07:21 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)