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2012年 05月 30日

「1Q84 BOOK3」 村上春樹 新潮社 1890円 2009/5

b0037682_19575714.jpgお昼休み、約40分の読書にて、1~3まで2ヶ月半で読了。2カ月もの間、自分の昼休みは春樹と青豆と天吾に埋もれていたのです。さて3。村上春樹作品は、冒険が肝要なのだけど、青豆が一か所に留まり全然冒険をしないのが残念。代わりに牛河の章が加わり、そちらが意外に面白く、後半では牛河のことが好きになってくるのが不思議。あとねえ、ひとつだけ不満。青豆が兆しに対して、そんな風に思いこむ部分が非常に不自然。もう少し哲学入れられなかったのかなあ、繋ぎに。でも、あれですね、3巻全部を作品としてみたとき、これは万人が読むべし!
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by kotodomo | 2012-05-30 19:57 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 27日

〇「PK」 伊坂幸太郎 講談社 1260円 2012/3

b0037682_17374829.jpg3つの連作テーマ短編集。そのテーマとは、ちょっとしたことが、その後の未来に大きく連鎖していくみたいな、表紙のように最初のドミノが倒れてしまえば、その後に・・・そんな感じです。いつものように気のきいたエピソードが散りばめられてはいるのだけど、伊坂作品にしては、読んでいて引き込まれない。結局、どんな話?って訊かれても、テーマは答えられるが、粗筋は答えられないような、そんなお話なのです。ただ、サッカーのPKを蹴るキッカーは任意だと思うので、エピソードそれ自体にも違和感が残ったかな。まあ、頑張れ伊坂。次へ期待。
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by kotodomo | 2012-05-27 17:37 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 23日

◎◎「フランキー・マシーンの冬」上下 ドン・ウィンズロウ 角川文庫 上下各780円 2010/9

b0037682_23324711.jpgb0037682_2333286.jpg「サトリ」上下「犬の力」上下と、最近のウィンズロウ上下物が肌に合わなかったので、読むのを何気なく躊躇。図書館に出向いたときに見つけたので借りる。こりゃあ面白いじゃないか。出だしこそ静かな感じだったが、もとマフィアの主人公が、とんだ組織のトラブルに巻き込まれ、逃げながら追いかける・・・ロードノベルじゃないけれど、そんな追走劇の面白さ。おまけに主人公は腕に覚えありなので、ハラハラしながらも安心印。果たして、これだけの大問題が、一体どういう形で落ち着くのか。下巻へ突入。上下巻ながら、文字も大きく上巻一気読み。

いやいや、ご機嫌な上下巻でした。過去のトラブルに巻き込まれ、追われ、そして自分も追いながら、なぜ追われることになったのか追う主人公の名前がフランキー・マシーン。邦題は原題の直訳そのままなんだけど、なんとかならなかったのか。一体面白いのか全然わからないよりは、もっと興味を惹くべき題名はあったのではないかな。とにかくすこぶる面白いチェイシングストーリー。やはり、ウィンズロウは面白い。『犬の力』が合わなかったという方も是非読むべし。物語の重厚さに語り部の才能が溢れています。ニール・ケアリーものも読まなきゃ。
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by kotodomo | 2012-05-23 23:32 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 20日

△「スティーブ・ジョブズ」ⅠⅡ ウォルター・アイザックソン 講談社 各1995円 2011/10

b0037682_23292416.jpgb0037682_23294077.jpgかき集めたエピソードを並べ立てたような構成。お~い、資料を集めたのはいいが、加工してから見せたまえ。結局、読んだとはいえない読書。中盤からは見出しで面白いかなというところを読み込もうとするのだが、結局興味がわかない出来ごとの情景に、飛ばし読み。全体にかけた時間は1時間半くらい。読書とはいえないなあ。でも読了本に登録。アップルにも、ジョブズにも思い入れはないが、所持しているiphone4やそれを取り巻く世界はやはり美しいと思うよ。美学がある。そんな美しい世界を作った人の伝記が美しくないとは。やれやれである。

ごった煮の様相はⅡに入っても続く。自分の場合、アップル関係の関わりは、ITUNESとiphone4のみなので、だからこそそれらに関する何か深みのようなものが汲み取れればいいなと思っていたのだが・・・なかったなあ。しかし、iphone4にしたのは衝動買いみたいなものだったが、今でも正解だと思っている。何もかもが美学的に美しいと思う。胸にいつも収めて持ち歩いているが、この機械で何でもできるのが素晴らしい。今出来ない事も、OSの更新やアプリの進化でできることも素晴らしい。ジョブズがいなかったら・・言わぬが花。
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by kotodomo | 2012-05-20 23:26 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 19日

〇「カルプス・アルピス」 嶽本野ばら 小学館 1260円 2003/10

b0037682_151511.jpg可もなく不可もなく、少し村上春樹がかった部分もなくはなく、粗筋は記憶喪失と、喪失と、邂逅の話と言えばいいのだろうか。ひとつのモチーフとしては、嶽本野ばらが、田仲容子という画家の絵6枚をモチーフに章立ての物語を紡ぎ出したこと。だから、全体を通して、通常でいうところの辻褄のあわない、形而上的な設定も、話の繋ぎの無理と言えないこともないが、まあこれも手法かな。ファッションのお話は少し。乙女の香りはゼロ。連載時の題名は「カルピス・アルプス」。飲料会社から結局のところ許可がおりなかったとのことである。これも野ばら。
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by kotodomo | 2012-05-19 15:01 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 19日

「それいぬ―正しい乙女になるために」 嶽本野ばら 文春文庫PLUS 530円 1998/5

b0037682_1047595.jpg嶽本野ばらの美文エッセイ集。美文だども、ノバライズムを知らない人には、何じゃこりゃ、の内容なのでご注意を。その昔、乙女はたくさんいたわけで、乙女が好きな物は白馬の王子様のわけで、だからGSたるタイガースやテンプターズが「花咲くエメラルドのお城の星の歌」みたいなのを、王子様の格好で歌わされて、大人気だったのです。モーニング娘。の道重さゆみ嬢。多くの人に嫌われているようですが、彼女はもう乙女です。「ちやほやされて、泣けば全てが赦されたい」そんな言葉が似合いすぎるのは、これもう乙女の証左なのです。ビバ乙女!
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by kotodomo | 2012-05-19 10:47 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 19日

嶽本野ばらのことども

b0037682_11445882.jpg  〇 『それいぬ―正しい乙女になるために』
  ◎ 『ミシン』

  △ 『鱗姫』
  ◎ 『カフェー小品集』
  ◎ 『ツインズ-続・世界の終わりという名の雑貨店』
◎◎ 『エミリー』
◎◎ 『下妻物語-ヤンキーちゃんとロリータちゃん』
  〇 『パッチワーク』
  〇 『デウスの棄て児』
  〇 『カルプス・アルピス』
◎◎ 『ロリヰタ』
  〇 『下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』
  〇 『シシリエンヌ』
  〇 『ハピネス』
  ◎ 『変身』
  ◎ 『タイマ』
  〇 『アラジンと魔法のお買物』
  ▲ 『幻想小品集』
  ▲ 『おろち』
  〇 『乙女のトリビア』
◎◎ 『十四歳の遠距離恋愛』
  〇 『遺言 a Will』

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by kotodomo | 2012-05-19 07:05 | メモる | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 18日

〇「インサート・コイン(ズ)」 詠坂雄二 光文社 1680円 2012/2 

b0037682_1044096.jpgマリオのお話と、ぷよぷよと格ゲーとシューティングゲーム一般論と、ドラクエⅠⅡⅢを題材にした、あるライターが主人公の連作短編集。そして、ちょっとミステリー。特にぷよぷよを題材にした「残響ばよえ~ん」は、中々にミステリー。中学時代の女友達とのゲームを通しての交流。ちょっと変わった行動をする女の子の話。その話を聞いた先輩ライターが、その女の子の行動の底に沈むものを言い当てる。いわゆる安楽椅子探偵ミステリー。面白いぞ。あとドラクエにハマった自分としては、あのⅢの容量節約の話も見逃せない。自分はⅡが一番好き!
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by kotodomo | 2012-05-18 10:39 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 13日

▲「パッチワーク」 嶽本野ばら 文春文庫 630円 2002/12

b0037682_1613718.jpg図書館から借りてきて、先に読みたい本があったので、最近野ばらファンになった中三の娘(私の影響。著者のことを嶽本野ばらさんと呼ぶ。野ばらっちでいいじゃないか、というと怒る)に貸していたら、なんだか最近コルセットをしだし、ネグリジェを着用するようになり、なんど?と思っていたら、やっと本書を読んで納得。本書の内容は、いつもの乙女のための野ばらエッセー、小品集。ルビが多くふってあるのをみると、ティーン成り立て(要するに13歳、サーティーン)ぐらいからが、ターゲット。でも、相当に趣味的深みもあり、全部は吸収不可能。
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by kotodomo | 2012-05-13 16:02 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 05月 13日

◎「仮り住まい」 丹下健太 河出書房新社 1470円 2012/4

b0037682_12582958.jpgやはりこの作家は今後も追いかけていかねばと思った佳作でした。基本、純文学路線、いや単に文学路線か、それにいつもどこか心温まる日常の切り取り、いいですね。どういうお話かといえば、長期バイトに出向く弟のせいで、弟の仮り住まいに自分が仮り住まいして嫌いな蛇を飼うはめになった男の話。どこか可笑しい取り巻くキャラたち。なかでも、職場の変わり者上司、田村のおっさんは最高である。オタクなのか自己チュウなのかつかみどころがないのだが、中々芯があって面白い。巻末に「夜の住人たち」という小品も収められているが、まあ付録だな。
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by kotodomo | 2012-05-13 12:58 | 書評 | Trackback | Comments(0)