「本のことども」by聖月

kotodomo.exblog.jp
ブログトップ

<   2012年 07月 ( 17 )   > この月の画像一覧


2012年 07月 31日

◎◎再読再評価「聖の青春」 大崎善生 講談社文庫 730円 2000/2

b0037682_201698.jpg10年ぶりの再読。二十歳になった村山が麻雀をしている師匠森のところに来る。ニコニコしながら「僕今日二十歳になったんです」「そうか、よかったな。大っぴらに酒も飲めるな」・・・違うのである。いつ死ぬのか、10代で死ぬのかと思っていた自分が20年目の誕生日を迎えることができるとは思っていなかったので嬉しかったのである。当時読んだときは、非の打ちどころがないノンフィクションだと思ったもんだが、今読むと不必要なエピソードなんかもあって、大崎文章もまだ若い。村山が最強だった頃、羽生対村山対谷川、最高だったろうなあ。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-31 20:16 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 29日

△「竹島」 門井慶喜 実業之日本社 1575円 2012/6

b0037682_134558.jpgもう少し賢い文章を期待していたのだが、ちょっと軽過ぎ。日本、韓国の領有権に影響を与えかねない古文書・・・これの内容に、その存在に、右往左往する日韓中の関係者。その三者間を主人公の悪巧みな駆け引きが。なんか面白そうな設定だけど、結局は最初から最後までドタバタドタバタ・・・読んでいてシラケるぞ。ただ「領土とは言葉だ」というのは、納得。個人の土地と違って法務局に届けるわけではなく、じゃあ日本の領土の定義とは何ぞや?というと、ここからここまで日本だからねと言い、他の国がいいんじゃないのといえば領土なのである。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-29 13:04 | 書評 | Trackback | Comments(1)
2012年 07月 22日

◎「死命」 薬丸岳 文藝春秋 1733円 2012/4

b0037682_19523420.jpg間違いなく今年のこのミスにランクインしてくるんだけど、リーダビリィティ以外は取り立てて起伏のない普通のお話である。連続殺人鬼が記憶障害を抱えていて、殺人鬼、それを追う刑事とも末期がんで果たして最後の頁まで生きていられるかって設定だけで、最初から最後までである。それなりに上手に描いているとは思いながら、全体は上手ではない。だから、このミス1位かもと思っても、これ面白いよと人には薦めない。なんか、ダイナミックさがないだよね。凄腕のデイトレイダー=大金持ち止まりみたいな設定とか。施設の沙織ちゃんは出演のみとか。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-22 19:52 | 書評 | Trackback(1) | Comments(2)
2012年 07月 22日

×「屋上ミサイル〜謎のメッセージ」 山下貴光 宝島社 1600円 2012/5

b0037682_324653.jpg前作がグリグリの◎◎評価で、再読したら尚更評価度アップであったため、本書の×評価は残念至極。要因は、登場人物たちは一緒だが、まったくテイストの違う小説だったから。前作で見られた、粋な言葉遊びはほとんどなく、前半のガールズトークで進む展開にはうんざり。結局、暗号という謎解きに徹しているのだが、暗号で伝える必要の必然性は皆無だし、順調に暗号を解くのはいいが、普通ならそこに暗号が存在することも気付かない細い線の綱渡りで、蓋然性に乏しいのである。最後の50頁は1頁を10秒で読み進めた。ただ、もう読み終えたくて。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-22 03:24 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 21日

◎◎再読再評価「ダンス・ダンス・ダンス」上下 村上春樹 講談社文庫 各680円 1988/10

b0037682_13504241.jpgb0037682_13502675.jpg【上巻】2004年に読んだ本を8年ぶりに再読。なぜかって?自分の過去の書評を見たら(そうなのだ。自分は書評を書いているのだ)、村上春樹の文体小説として最高と書いてあったから。それと昼休みの45分間の読書に「1Q84」を読んでいたら、お昼の間、頭が村上春樹だったから。中身はすっかり忘れていた。彼女、父親、横浜、旅行・・・そんなキーワードが残っていたけど、ちょっと違ったな。彼女が少女だったり、横浜じゃなく辻堂だったり。でも、間違いなく面白い。次は下巻。下巻終わったらどうしよう。『羊をめぐる冒険』に遡ってみようか。

【下巻】8年ぶりの再読で、内容も覚えていなくても、キーワードはハワイ?と思っていたらそうでした。上巻では札幌、下巻ではハワイ、主人公の流浪的冒険譚。再読して思ったけど、やっぱ村上春樹の代表作は本書に決定!自分も含め多くのファンが『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』が代表作というのだけれど、やはり万人受けする本書のほうが、上位!『1Q84』や『ねじまき鳥』なんて足元にも及ばない面白さ。村上作品には珍しく、「痛快」なのである。キキや五反田君やメイは可哀そうなんだけど、主人公の思考回路に快哉!やれやれ。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-21 13:50 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 21日

村上春樹のことども

b0037682_17473523.jpg   ◎ 『風の歌を聴け』
  〇 『1973年のピンボール』
◎◎ 『羊をめぐる冒険』
  〇 『中国行きのスロウ・ボート』
  〇 『螢・納屋を焼く・その他の短編』
◎◎ 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
◎◎ 『ノルウェイの森』
◎◎ 『ダンス・ダンス・ダンス』
◎◎ 再読再評価『ダンス・ダンス・ダンス』
  △ 『TVピープル』
  ◎ 『国境の南、太陽の西』
  〇 『ねじまき鳥クロニクル』第一部~第三部
  ▲ 『スプートニクの恋人』
  ◎ 『神の子どもたちはみな踊る』
◎◎ 『海辺のカフカ』上下
  △ 『アフターダーク』
  〇 『東京奇譚集』
◎◎ 『1Q84 BOOK1』
◎◎ 再読再評価『1Q84 BOOK1』
◎◎ 『1Q84 BOOK2』
◎◎ 『1Q84 BOOK3』

書評一覧
↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
[PR]

by kotodomo | 2012-07-21 12:02 | メモる | Trackback(15) | Comments(17)
2012年 07月 21日

×「ラブ・ケミストリー」 喜多喜久 宝島社 1470円 2011/3

b0037682_10335875.jpg元々はこのミス大賞読者だった評者なのだが、最近はとんと。で、何かの拍子に本書の口コミを見て、こんだけみんなが面白いというのだから面白いのだろうと思って読むはじめたのだが・・・個人的には全然ダメでした。ラノベ自体は敬遠しないが多くの場合肌に合わないし、結局、どこがエンタメでミステリーだったのか。まあ、大賞ではなく優秀賞とはいっても、このレベルではなあ。東山彰良やハセベバクシンオーのあの高いレベルの時代が懐かしい。ええと、お話は、大学の研究生が、初恋に落ちる話。恋の成就までの過程と、研究との両天秤のお話。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-21 10:34 | 書評 | Trackback(1) | Comments(0)
2012年 07月 21日

◎「短篇五芒星」 舞城王太郎 講談社 1050円 2012/7

b0037682_915197.jpg単行本を読んだわけではなく、図書館のロビーで群像3月号に収録されているやつを読んだわけで、勢いで新潮8月号の舞城作品「美味しいシャワーヘッド」も読んだぞ。舞城も芥川直木の両面の貌を持つ作家で、本作はやはり芥川側。爆発暴走を抑え込んで描いているわけで、そんなことはかねてからの読者にはわかるのだが、本作で芥川賞を獲っても新しい読者にはわからないわけで、やっぱどこかで直木賞のほうで獲ってもらってもいいのかなとも思うのである。どの作品も直截的ではない死が内包されていて、それでいて滑るような口語に近い言葉の操り。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-21 09:02 | 書評 | Trackback | Comments(0)
2012年 07月 21日

舞城王太郎のことども

b0037682_17455080.jpg ◎◎ 『煙か土か食い物』
◎◎再読再評価 『煙か土か食い物』
◎◎ 『暗闇の中で子供』
◎◎再読再評価 『暗闇の中で子供』
◎◎ 『世界は密室でできている。』
  ◎ 『熊の場所』
  ◎ 『阿修羅ガール』
  〇 『九十九十九』
  ◎ 『山ん中の獅見朋成雄』
  ◎ 『好き好き大好き超愛してる。』
◎◎ 『みんな元気。』
  〇 『SPEEDBOY!』
◎◎ 『スクールアタック・シンドローム』
  ◎ 『ディスコ探偵水曜日』
  ◎ 『獣の樹』
◎◎ 『イキルキス』
  ◎ 『短篇五芒星』

書評一覧
↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
[PR]

by kotodomo | 2012-07-21 07:57 | メモる | Trackback(6) | Comments(6)
2012年 07月 16日

〇「パラダイス・ロスト」 柳広司 角川書店 1575円 2012/3

b0037682_1258681.jpgシリーズ1作目の「ジョーカー・ゲーム」が諜報活動の矜持を描いた傑作だっただけに、2作目、本書3作目と、自分にとっては、どこか今一つなのである。あと、主人公は基本的にD機関の一員でないとというのも個人的な嗜好で、そういう意味では本書の連作短編の中では「暗号名ケルベロス」だけが、該当する。この中でクロスワードが出てくるのだが、犬のポメラニアンがバルト海地方の地名由来だと初めて知ったぞ、どうでもいいけど。「失楽園」の主人公彼女の行動や考えは、全然わからなかったなあ。まあ、なんだかんだ言って4が出たら多分読む。
[PR]

by kotodomo | 2012-07-16 12:58 | 書評 | Trackback | Comments(0)