「本のことども」by聖月

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2016年 01月 05日

2015年12月に観た映画のことども

12月の鑑賞メーター
観たビデオの数:15本
観た鑑賞時間:1697分

チェイス! オリジナル全長版 [DVD]チェイス! オリジナル全長版 [DVD]
映像が非常に美しく、アクションが工夫され、インド映画といえば面白ければいくらでも横道に逸れるが、この映画はまっすぐ一直線、どこまでもハリウッドなボリウッド。アーミルカーンが体脂肪率を極限まで下げ、筋肉をひっさげて登場も美しい、のだが、そこまでやる必要はなかったかもしれない。邦題の通り、警察と銀行襲撃犯の追いかけっこ。バイクが主だが、変身可能なバイクがいかにもエンタメ。よくあるパターンのネタが序盤で披露されるが、そのネタを巧く活かしていく展開が素晴らしい。総踊りも勿論あるが、それが必要最小限でポップである。
鑑賞日:12月31日 監督:ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ
マイ・ブルーベリー・ナイツ スペシャル・エディション [DVD]マイ・ブルーベリー・ナイツ スペシャル・エディション [DVD]
レイチェルワイズをずっとナタリーポートマンと思って見ていて、随分と雰囲気が変わったものだなあと思ってしまった(笑)ジュードロウとポートマン目当てで観たのだけど、野良ジョーンズのための映画で、野良はどこでも見たことないなあと思ったら、歌手であった。映像も展開もかったるく、ポイントとなるシーンもいまひとつ。きっと、音楽とか野良好きにはたまらないのかも知れない。ほぼ夜のシーンしかない冒頭。失恋、旅立ち、そして夜のお店。少しロードムービー的にベガスへ。ポートマン演ずるギャンブラーも癖があり。野良は前向きな観察者。
鑑賞日:12月30日 監督:ウォン・カーウァイ
突然、みんなが恋しくて [DVD]突然、みんなが恋しくて [DVD]
メラニーロランのキュートさを見たくて観始めたのだけど、どこか変な映画。父親が大いに変わり者。娘も娘で、男を次々と変えていった遍歴があるのだが、父親が元彼や元々彼や、元元々彼とつるむのを趣味にしているといった感じ。ゴージャスな作りではなく、フランスの庶民的で風変わりな映像。映像にちょっと特徴があって、対象物を中心にメリーゴーランドのように映すシーンが多く、ちょっとその多様に目がまわる。きっと自分が10代の頃に、メラニーロランと出会っていたら、ファンになっていたな。ポスター貼ったり。でも、本作は、かったるい。
鑑賞日:12月30日 監督:
映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD]映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD]
クレヨンしんちゃんは、見たことはあるが、例えばテレビで1話丸々見たことはなく、そうしていたら、大人こそ観るべき傑作があるというので、観てみた。ちょっと違う。昭和37年生まれの私の世代より上でないと、内容がわからない映画なのである。これを子供が観ても、意味のわからないギャグや音楽や雰囲気だらけで、多分カーチェイスとか、そういう漫画らしいところで面白がるんだろうけど。ケンとメリーのスカイライン、フォークソング、万博、ヒーロー、喫茶店のジプシーな感じの女はチャコとかマキとか。一人書斎でヘッドホン付けて真剣鑑賞。
鑑賞日:12月29日 監督:
ビューティフル・ガールズ [DVD]ビューティフル・ガールズ [DVD]
どういう映画かわからず観たら、ふむ、29歳の青春物語。中途半端な大人たちの、恋、友情、エトセトラ。たいした映画じゃないんだけど、マットディロンにティモシーハットン、ナタリーポートマンと主役級がずらり。それぞれの恋と、失恋と、さよならと。のんびりとした映画で、テンポはありません。眺めるような映画です。もう一度観ようとは思わないが、ナタリーポートマンの巧さはもう一度観たいかもです。題名の直訳とは違って、ビューティフルなガールは単数でポートマンだけかと。その他の大人の女性は、どれもクラシカル。
鑑賞日:12月29日 監督:テッド・デミ
恋人はゴースト スペシャル・エディション [DVD]恋人はゴースト スペシャル・エディション [DVD]
笑えないラブコメだけど、ハートウォーミング。ありきたりな設定だけど、どこかロマンティック。事故に遭った女性が昏睡状態になり、ある男の前に出てくるって話なんだけどさ。我が儘な注文をするなら、何かもうひとつ運命の糸を作って欲しかったかな。なぜ、この二人の間にそういうことが起こったのかっていう、ベースな運命を。リースウィザースプーンは、やはり細かい演技が巧く、マークラファロも初めて見てダサそうな感じが、最後には中々の男前に見えてくる。とにかく映像が綺麗で、テンポのいい物語。途中で少し涙が出そうな、懸命さも光る。
鑑賞日:12月27日 監督:マーク・ウォーターズ
ムトゥ 踊るマハラジャ [DVD]ムトゥ 踊るマハラジャ [DVD]
20年前のボリウッド映画以前のタミル語映画。ざあとらしさが売り物。女はすねて「ふん」と言い、男は悔しくて「ちぇっ」という。主人公は、ワークマンのCMでお馴染みの吉幾三。首にタオルを巻いて孤軍奮闘。目を瞑ってもブルースリーに勝ち、仮面ライダーよりキック前に高く飛ぶ。西部劇の決闘シーンでは、木枯しが吹き、草が転がり、誰かが嘘を言えば誰もが信じてしまう。みんなすぐに勘違いして、下女は実はお姫様だったり、一人二役だったりする。心の中でのつぶやきは、ちゃんと観客に聴こえ、女優はポッチャリだったりする。インド丸出し。
鑑賞日:12月23日 監督:K・S・ラヴィクマール
レオン 完全版 アドバンスト・コレクターズ・エディション [DVD]レオン 完全版 アドバンスト・コレクターズ・エディション [DVD]
BSで録画したのは15年以上も前。いつか観ようと、でも観ないまま、時代は移ろいビデオテープの再生すらが出来なくなって、今回プライムビデオでやっと鑑賞。非情と愛情。殺し屋と女の子の話はわかっていたが、放っておいたら何をするかわからない女の子とは知りませんでした。知性を持たない殺し屋の演技が素晴らしいジャンレノ。ナタリーポートマンは、少女なのか女の子なのか無邪気なのか、とにかくこの齢で演技派。本当の敵は、どこまで憎んでも気が済まない権力者でもあり、この敵の終りと、二人が無事に生き延びれることが、視聴者の関心。
鑑賞日:12月13日 監督:リュック・ベッソン
トランスポーター [DVD]トランスポーター [DVD]
不死身アクション映画。ダブルフルコースっていった感じでお腹一杯。途中から、もういいです、結構ですと言いたくなる(笑)正月映画には、これくらいゴージャスなアクションが似合いそう。アクションの王道、アクションのためのアクションシーンって感じで、銃であっけなく済ますことなく、武器を置くところでは武器を置いてアクションだ(笑)空はないのかと思っていたら、やはり空も出てくるアクション。カーチェイスが多いかな。中国人のオッサン、どこかで見てると思ったら、インディジョーンズでした。続編は、一年は空けてみたい満腹過ぎ!
鑑賞日:12月06日 監督:ルイ・レテリエ,コーリー・ユン
ダラス・バイヤーズクラブ [Blu-ray]ダラス・バイヤーズクラブ [Blu-ray]
面白かったのは、会員制という発想だけ。やはり、私は事実に基づく物語は好きくない。あと、役作りのために17キロ痩せたとか、そういうのも逆に興醒め。役作りのために、筋肉をつけたとかいうのは好きなんだけど(笑)病的な役作りはちょっとね。1987年の頃のエイズをめぐる、患者と薬事のエビデンスとの戦い。まだ、ホモしかかからない、普通の性交渉ではかからない、そんなものだと思われていたHIV。だから、普通の性交渉でHIV陽性の結果が出た主人公は、それだけでホモ野郎扱い。Fワードが飛び交う暗い世界観。評価は高いようだが。
鑑賞日:12月06日 監督:ジャン=マルク・ヴァレ
アメリカン・ビューティー [DVD]アメリカン・ビューティー [DVD]
題名から、またDVDの写真から、ブロンドの美女が主役の、どちらかと言えばラブコメ?と思ってみたが、全然違った。題名は、美しいアメリカ女の意味ではなく、官能を象徴するバラの名前であった。しかし、これでアカデミー賞というのは、アメリカ自体病んでいるなあ。この映画は病んでいる人たちのオンパレード。夫婦ともに娘まで、隣の一家も、娘の友人も。一番病んでいないのはゲイのカップルくらいだろう。俺は、最後には死ぬという語りから始まり、最後には死なないのかなと思ったら、やはり死ぬわけで、どっちが撃ったんだと思ったらやはり。
鑑賞日:12月05日 監督:サム・メンデス
クルーレス [DVD]クルーレス [DVD]
映像もクリアでポップ。7,8年前の映画かと思って見ていたら、携帯がかかってくるとアンテナを伸ばし、機種も中々にデカい。観終って調べてみると、1995年、なんと20年前の映画で、アリシアシルバーストンも今では39歳。このキュートな少女はもう居ないのであった。友人のタイはその後美人さんになったようだが、30ちょっとで他界。この人には、本気で会えないのだな。ハイスクールものは、未体験のカルチャーに接することができて、この齢になっても嫌いではない。主人公はキュートでゴージャスだけど、今の基準でいえば、少し太め。
鑑賞日:12月03日 監督:エイミー・ヘッカリング
それでも恋するバルセロナ [DVD]それでも恋するバルセロナ [DVD]
バニラスカイで見たベネロペルクスは魅力的ではなかったが、本作は地でスペイン女を演じていて素晴らしい。で、どの女優を目的に見たのかと言えば、スカーレットヨハンソンで、他の作品で見た落ち着いた雰囲気とは別の、自由を気取った今風ギャルの演技も素晴らしい。気になったのがパトリシアクラークソンで、この上品な感じはどこで見かけたのと思ったら、最近では幸せのレシピであった。しかし、スペイン男は律儀に複数の愛を語れて情熱があるのだなあ。製作費の10%をカタルーニャ地方の税金が賄って、英語の映画になって市民が反発したとか。
鑑賞日:12月03日 監督:ウディ・アレン
トゥルーマン・ショー(通常版) [DVD]トゥルーマン・ショー(通常版) [DVD]
ジムキャリーの映画は、ずっと観ないできた。変装映画しか出ていないと思っていたので。先日、変装なしの「エターナルサンシャイン」をラブロマンスと思ってみたら、奇妙な映画だった。今回は、やはり変装なしの感動ドラマだと思ってみたら、結局は奇妙な映画であった。もう、ジムキャリーは観ないぞ。とにかく最初から変。奇妙なお月様、車は最新型、ファッションはクラシカル、テレビは白黒(リアルな世界のほうはカラーだけど)。雨の降り方は、単なる遊びだと思うけど、奇妙な世界のリアルな主人公。こういう設定はありがちで、そう最後には壁。
鑑賞日:12月03日 監督:ピーター・ウィアー
最高の人生のつくり方 [DVD]最高の人生のつくり方 [DVD]
題名から、ロブライナーのハートウォーミング映画かなと連想はしやすいのだが、素敵な物語に、またか、の邦題は、センス不足かな。人間味のないマイケルダグラス。息子、孫娘、隣人、そういう人たちへの接し方の変遷を、上手に描いた心温まる物語。ダグラスもかっこいい老人、ダイアンキートンもいかにもアメリカンな名演技。そして、孫娘がかわいい。カークダグラス?なんて思い出して調べたら、ああ親子だった。98歳になっていました。シルバーロマンティックコメディとでも言ったらいいのでしょうか、この物語。監督も、自ら脇役で出演なのだ。
鑑賞日:12月03日 監督:ロブ・ライナー

鑑賞メーター

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by kotodomo | 2016-01-05 09:32 | 鑑賞メーター | Trackback | Comments(0)
2016年 01月 04日

2015年8月から12月に読んだ本のことども

2015年の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:5878ページ
ナイス数:637ナイス

カイコの紡ぐ嘘(上) 私立探偵コーモラン・ストライクカイコの紡ぐ嘘(上) 私立探偵コーモラン・ストライク感想
ハリポタ作家の別名義。シリーズ第一作「カッコウの呼び声」が面白かったので。上巻を読んで面白い気はするのだが、致命的な欠点(多分、出版社の)があって、それがいけない。というのも、登場人物が多いのに、人物紹介がどこにもないのである。タッセルがキャサリンがと言われても、どこのどなたさんでしたっけ?てな感じ。それでも、読み流すように読み進めています。きっと、面白いのだろうから。宮部みゆきは、長い話を描くのが好きで、冗長で嫌いな作家だが、この作家はハリポタにしろ長いのが巧い。本書も上下巻800頁弱。下巻の新展開へ。
読了日:12月31日 著者:ロバート・ガルブレイス
ここは私たちのいない場所ここは私たちのいない場所感想
直木賞受賞以来、益々うまくなってくる白石一文。私は、デビュー作からリアルに読んでるが、本作は贅肉の削げた傑作。大人の愛と生き方を描いたリアルな作品。特に50歳を過ぎたあたりの読者には、妄想的なリアルさ。こうありたいなあ、みたいな。物語自体は、何の話とまとめるには、終わり方があっけない。でも、この作者はフィロソフィーの作家なので、その哲学が巧くまとまっているのは確か。今は夫婦でも、何かが違ったら、お互いの存在を知らずにすます人生もあり得るし、二度と会うはずもないあの時のあの人は、もう自分の場所にはいない。
読了日:11月27日 著者:白石一文
ウォーク・イン・クローゼットウォーク・イン・クローゼット感想
表題の中編作品は可もなく不可もなく。ただ、りさ姫がファッションを詳しく描くタイプとは思ってもみなかったので新鮮。もうひとつの中編「いなか、の、すとーかー」は中盤から秀逸。悪意を持ったストーカーの非常識なロジック、そんな表現は舞城王太郎くらいしか描けないだろうと思っていたら、りさ姫、凄いじゃん。「インストール」の頃は、町田康的に静的な日本語を操っていたけど、こんなヒストリックに日本語を操るとは!物語的には、2編合わせても、あまり心に残るストーリーではないけど、彼女の筆は進化しています。いつまでも、瑞々しい。
読了日:11月23日 著者:綿矢りさ
もしも、私があなただったらもしも、私があなただったら感想
9年ぶりに再読。内容をさっぱり忘れていて、最初から最後まで「どうなるんだろう?」と楽しめました(笑)9年前の自分の感想をみると、男にとっての願望小説と評価している。読んでみれば、今でも確かにそうだし、逆に自分の年齢が主人公の年齢を通過した分、共感する部分も多くなったような気がする。最終的に、真相がどういうことだったのか、わからずに終わってしまうエピソードもあるが、それはそれでいいのではないかな。やはり、the小説は心地いい。そういう意味で、この手の白石作品は、どの作品をとっても、直木賞受賞にふさわしい。
読了日:9月17日 著者:白石一文
これからお祈りにいきます (単行本)これからお祈りにいきます (単行本)感想
本の題名とは関係ない中編「サイガサマのウィッカーマン」と短編「バイアブランカの地層と少女」の二編が収められていて、前者も面白いのだが、ある奇祭の準備期間から開催までと、時間の流れが結構あるので、独特の文章ながら、冗長感も否めない。後者は抜群の面白さ。既に芥川賞を受賞している作者だが、こういう楽しめる作品で受賞していれば、普段から本を読まない人も、文学に興味を示すのではないのだろうか。とにかく、この作家は、少年やそれに近い男の視点で描かせたら巧い。唸るほど巧い。やはり、こういう紡ぐ作家は追いかけていきたい。
読了日:8月14日 著者:津村記久子
とにかくうちに帰りますとにかくうちに帰ります感想
ちょっとこの作家にしては単調。ウエストウィングに続き、また大雨だし(笑)大雨は退屈なのである。職場の作法はまあ多少頷けるところもあるが、やはり単調かな。ああ、あれは面白かった。その人が応援するものは、不幸にして呪われるような話。小学生の頃、私は甲子園の高校野球、地元の試合を必ず見ていた。大抵前半に点を入れられる。後半、心の中で追いつけ!と念じているのだが、一緒に見ていた母や姉が「ダメだね」「ダメだったね」と諦観の言葉を吐き呪いの霧を撒き散らす。あんたたちが、そんなこと言うから負けたんだ!と試合後に思う私。
読了日:8月1日 著者:津村記久子

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by kotodomo | 2016-01-04 16:26 | 読書メーター | Trackback | Comments(0)