
いやあ、二宮(建設コンサルタント:一応主人公)と桑原(イケイケ経済ヤクザ)のコンビのこのシリーズ、相変わらずの面白さ。それと、毎回パターン化してきているのが、この二人が北朝鮮や沖縄を舞台になんて、都度場所を変えてのお話なのだが、今回は・・・東京(二人は大阪在住)。で、可笑しいことに、あのイケイケの桑原が、これまで東京に行ったことがない!というわけで、誰でも知っている東京で、二人の未知の冒険が繰り広げられた・・・かなあ?(笑)。なんか、場所はどこでもよかったような気がするなあ(笑)。・・・まあ、大阪や、京都や東京でドタバタするお話なのです。
しかし、毎回思うのだが、桑原ともあろう場馴れしたヤクザのお方が、なんで二宮のようなヘタレ男とつるもうとするのかがわからない。もっと、役に立つユースフルなヤツが居そうな気もするのだが・・・まあ、二宮がヘタレだから、このシリーズ面白いんだけどさ。
今回は、お寺さん、坊主、宗教紛争、お寺さんのお宝さん、そんなのを題材にしながら物語が進んでいくのだが、いつもに比べて謎が少しだけディフィカルトなので、そこが少し難点かな。(20090831)
※『疫病神』『国境』『暗礁』そして本書『螻蛄』へと続くこのシリーズ、読むべし、読むべし、べし、べし、べし!!!(書評No907)
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