「サトリ」上下「犬の力」上下と、最近のウィンズロウ上下物が肌に合わなかったので、読むのを何気なく躊躇。図書館に出向いたときに見つけたので借りる。こりゃあ面白いじゃないか。出だしこそ静かな感じだったが、もとマフィアの主人公が、とんだ組織のトラブルに巻き込まれ、逃げながら追いかける・・・ロードノベルじゃないけれど、そんな追走劇の面白さ。おまけに主人公は腕に覚えありなので、ハラハラしながらも安心印。果たして、これだけの大問題が、一体どういう形で落ち着くのか。下巻へ突入。上下巻ながら、文字も大きく上巻一気読み。
いやいや、ご機嫌な上下巻でした。過去のトラブルに巻き込まれ、追われ、そして自分も追いながら、なぜ追われることになったのか追う主人公の名前がフランキー・マシーン。邦題は原題の直訳そのままなんだけど、なんとかならなかったのか。一体面白いのか全然わからないよりは、もっと興味を惹くべき題名はあったのではないかな。とにかくすこぶる面白いチェイシングストーリー。やはり、ウィンズロウは面白い。『犬の力』が合わなかったという方も是非読むべし。物語の重厚さに語り部の才能が溢れています。ニール・ケアリーものも読まなきゃ。