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「本のことども」by聖月

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2005年 06月 08日

◎◎「クリティカル進化(シンカー)論」 文:道田泰司・宮元博章 漫画:秋月りす

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評者の"聖月"という「本のことども」専用メールボックスには、ちらほらお便りが寄せられる。お馴染みさんの千葉県在住現役美人OL祥ちゃん姫や、一番最初にお便りいただいた天草在住美人歯科医まゆ先生や、福岡在住美人会社役員OLDROSEさんなど、数え挙げたらキリがないのだが、とにかく評者にお便りしてくる方に共通して言えることは、全員、美人なのである。例外なく、美人だったのである。ある人からメールをいただくまでは。

このコーナーを始めて3週間くらい経った頃、一通のメールが寄せられた。今まで、美人からしかメールを貰ったことがなかったのだが、このメールの主は明らかに美人ではない。まず、内容からいって学識人の方なのである。月に相当数の本を読んでおり、評者以上の本数の書評を、HP上で掲載しているとのこと。また、読書の敵は飲酒や妻子だと書いてあるところからしても、最後に書いてあった署名からしても、差出人は男なのである。美人ではないのである。

美人からしかメールは貰ったことがないという評者のプライドは、そこで脆くも傷つけらてしまったのだが、そこは八方美人で誰にでもヘイコラする評者のことだから、ちゃんとお返事を出し、またそのお返事が来て、その返事を書き、黒やぎ白やぎするうちに、その方とメル友になってしまったのである。ところがである。少しくメールでお話するうちに、どうも様子が変なのである。相手の方が、私が卒業した高校の名前まで知っているのである。どうなってるのと思っていると、相手の方の方からネタばらしがあったのである。実は、この相手の方、元々知らない方ではあったのだが、この方の奥様が評者と同級生で、そういった事もあり、励ましの意味も含めメールをくださり、当然評者のことも、奥様から聞いて知っていたのである。その奥様というのが沖縄在住美人心理療法士タマ嬢なのである。なんだ結局、美人つながりじゃないかと、評者のプライドはムクムクと立ち直ったのである。そして、その美人と結婚した学識人こそ、本書の著者の一人であり、琉球大学で心理学を教える道田泰司大先生なのである。

前にも触れたが、評者と美人な妻は、高校時代同級生である。沖縄在住美人心理療法士モテモテタマ嬢も、高校時代の同級生である。同級生が3人いて、旦那同士がメル友になってしまうという変な関係が構築されてしまえば、行き着く先は、機会があった際の先方宅訪問である。めでたく、この度鹿児島で学会が開かれた際に、道田泰司大先生家族御一行様が、評者の家を訪問し、頼みもしないのに、勝手にプレゼントしていったのが本書である。ヒエー、こんなにマクラが長くなってしまった。

頼みもしないのにプレゼントされた本書を、まずは美人な妻に読ませてみた。そうすると、聞きもしないのに"今読んでいる本すごく面白い"と毎日言うのである。そして、"日常の行動において、あっ、これってあの本に書いてあることだと思うことが多い"と、読んでない評者にはわからないことを言うのである。悔しいから、評者も読んでみた。悔しいくらいに面白かった。面白かったぞーい。ヒエー、まだマクラが終わっていなかった。

本書の副題"「OL進化論」で学ぶ思考の技法"が示す通り、本書は実際に秋月りすの漫画「OL進化論」で掲載された4コマ漫画に内在する心理及び思考の過程を取り上げながら、わかりやすく面白く、クリシン(クリティカル・シンキング)を教えてくれる本なのである。

たとえばである。幸運のペンダントなるものの広告が目についたとする。そこには、この商品を買って幸運が舞い込んだ人の体験談が載っている。宝くじが当たった、恋人ができたと書いてあるのを読んで、こりゃいいいや、買おうと思う前に次のことを考えなさいと言うのである。百歩譲って、この体験談はすべて本当にあった話で、本当にペンダントを買ってから幸運が訪れた事実が掲載されているとしよう。でも、ペンダントを買ったけど幸運が訪れない人の話もあるんじゃないの、ペンダントを買わなくても幸運が舞い込む人の話があるんじゃないの、ペンダントを買おうが買うまいが幸運なんて無縁だと言う人の話もあるんじゃないのと。この広告に掲載されているのは、(買う、買わない)、(幸運、不幸)の組み合わせのうち、買う+幸運の人の話だけが載っている片寄った情報なのじゃないですか?と著者たちは言う。ペンダントを買ったから、幸運が訪れると幸運=ペンダントと結びつけるようになり、実際幸運が訪れなかったらペンダントを買ったことも忘れるんじゃないですか?と著者たちは言う。本当に、成功体験談を書いている人の幸運が、このペンダントから来ているものだと仮定しても、同じ物をあなたが買ったから、幸運が必ずあなたにも訪れるという保証はないんじゃないですか?と著者たちは言う。

とにかく、いろんな日常の場面から、正しい思考のあり方、導き方を教えてくれる本である。評者の妻は美人だが、話の伝え方が評者の満足に至らない。途中まで何の話かわからずに聞いていると、結局あのことの話だったのねと思うことがよくある。最初に何の話なのか言えよ!と心の中で小さく叫ぶことがよくある。そんな例示もサンプリングされている。

"関西の人ってこうだよね""アメリカ人ってこういう考え方するよね"というステレオタイプなものの考え方も、本当に関西の人は漫才師みたいのばっかりなの、静かな美人とかいないの、またアメリカ人は本当に論理的な人ばっかりなの、おっちょこちょいな美人はいないのと切ってくれる。"あの人常識ないよねえ。フツーはこうするよねえ"とあなたが言ったとき、その"常識"とか"フツー"って何?と優しく教えてくれる本書である。

クリスマスに、奥様や彼女にプレゼントするのに最適の本である。奥様が、会社でOL相手に疲れて帰ってくるご主人にプレゼントするのに最適の本である。会社の社員のために、経営者が買ってプレゼントするのに最適の本である。チーズ本で社員の啓発を考えて何の成果もなかったとお嘆きの馬鹿な経営者には、本書をお薦めする。全従業員1万人のために本書を買いなさい。彼女が秋月りすのファンだという男性諸氏、これを彼女に買ってあげれば、むふふなので買いなさい。道田泰司大先生!宣伝はこのくらいでいいですかねえ。

※道田泰司大先生の書評&日記はhttp://www.geocities.co.jp/Bookend-Kenji/5682/
ただし、難しい本を読んで、難しいことを書いているので、難しいのはなんか苦手と思ってしまうそこの美人OLのあなたは、このHPなんか覗かず、迷わず本書を買いましょう。そして評者に励ましのメールを送りましょう。評者はいつでも、求む、美人のメル友である。

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by kotodomo | 2005-06-08 09:26 | 書評 | Trackback(1) | Comments(2)
Commented by かりん父 at 2005-10-18 15:05
こんにちは!トラックバックして下さり、ありがとうございます。
いゃ~聖月さんのような本格的文学者さんに見て頂いて、恐縮です。
そしてそれで恥ずかしい限りです。僕も聖月さんのようにポーズを取ろうとしましたが、様にならないので、スナフキンです。
Commented by 聖月 at 2005-10-18 15:12
かりん父さん こんにちは
本格的文学者?本質的確信者書評子でございます。
ぶろさんとことこか、絵文字HNおばはんとこでは・・・少し話をしたような。でも、初めましてこんにちは。
この本は、嫁さんも読んで大いに楽しんでおりました。その後、二人の会話には“それはクリシン的でない”という言葉が一時ちらほら(笑)
スナフキン、素敵ですよね。本格的吟遊詩人ですね(^.^)


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