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2005年 10月 30日
いやあ、退屈姫君シリーズ、相変わらずのお気楽面白さである。読書はひとつの娯楽であることを思い出させてくれる。ところで、最近、米村圭伍を読みたいのだけど最初から順番に読まないと駄目?って記事があったので、評者なりの回答を述べておくと、勿論、作品が出版された順に追いかけるにこしたことはないが、とりあえず退屈姫君シリーズを中心に楽しみたいという方には、デビュー作『風流冷飯伝』と二作目『退屈姫君伝』だけは順番に読んで、あとは特に順番に拘らず読んでも構わないかと思う。最初の二作で、この作家の風流でいとおかし雰囲気の全容がわかるし、その後の作品の基礎になる設定もほぼ網羅されているからである。特にシリーズ三作目の本書『退屈姫君 恋に燃える』をいきなり読むのは勿体無いかな。 なぜかといえば本作、本当にオールスター登場の物語だからなのである。冷飯伝や姫君伝に登場してきた人物たちがほぼ勢揃い。どういう人物であるかの言及はあるのだけども、やはり過去の活躍を読んでおいたほうがずっと楽しめること間違いない。嬉しい登場人物としては、御門物頭上林十朗太の再登場が懐かしいし、新たに猪鹿蝶三姉妹(シスターズ)の活躍もオモヒロイ(^.^)いや、可愛い主人公めだか姫の姉君たちで猪姫、鹿姫、蝶姫のことなのだが、この腹違いたちのめだか姫とは似ても似つかぬ容貌と振る舞いは・・・痴女か(笑)。 で、物語の本筋なのだが、あの冷飯伝で活躍した将棋界のキムタク拓磨が、萌姫という身分違いのかわゆい姫に萌え、めだか姫がその恋の成就に燃えるというお話。文庫本の帯にもあるが、またしても敵にまわるのが田沼意次&アホ息子。 あんまり面白いのでこれ以上は書かないが・・・読むべし。まずは冷飯伝を読んで、退屈姫君シリーズを読むべし。同じ風見藩シリーズ『おんみつ蜜姫』や、本書の登場人物お仙が中心の『錦絵双花伝』→文庫化改題『面影小町伝』も楽しいぞ。とにかく米村圭伍を読むべし。まずは『風流冷飯伝』から読むべし。すべてはそこから始まる。読書はお気楽な娯楽であることがわかる作品たちである。(20051030) ※最近、『日本美術の言葉案内』日高薫を少しずつ読んでいる評者。文庫カバーのめだか姫が立っている風景は“州浜”の見立てかなどと(下まで帯で見えないが)・・・ますます賢くなっている評者なのである(^.^)(書評No585) 書評一覧 ↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
by kotodomo
| 2005-10-30 14:56
| 書評
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