2006年 07月 28日
ということで、今、駿府の我が家へ帰宅。 昨夜はというと、渋谷で超オフ会! メンバーは、あのこのミス受賞作家の『果てしなき渇き』深町大先生、『パーフェクト・プラン』柳原慧様、『ビッグボーナス』ハセベバクシンオー様、そして聖月様に、通行人A、B、C、Dの4名の、計8名である・・・で、通行人A、B、C、Dはこのまま文中に、通行人A、B、C、Dとして登場してもらおうと思っていたのだが、あまりにも素晴らしい女性陣だったので、のちほど文中で言い直すことにしよう。 まずは、なんでそんな大それたメンバーと飲むことになったかというと・・・ あれは、評者が『果てしなき渇き』の書評をアップした頃、そのときに深町大先生が“書評をありがとう。今度奢らせてください”とカキコしたので“銀座の寿司”と返答したら“銀座の寿司でも、築地でふぐの丸焼きでもなんでもOK”という返事をいただき、このたびやっと念願かなってお互いのスケジュールの調整がついたわけなのである。 で“空いてますか?”とメールがきたので“空いてます”と言って、フタを開けたらこのメンバーである。場所は渋谷にとってあるという。そして、なんでそんなに集まるのかというと、深町大先生がただ単に東京に遊びにきたくなって人を集めただけなのである。 そして、実は評者、駿府を出る前にしたことを報告すると、財布の中身を確かめ、一応5万は持っていたのだけど、やはりこのミス作家の飲み会だからと新たに3万おろし、8万円持って上京・・・なんのことはない。場所は、料亭か割烹かと思いきや、居酒屋である。作家という職業はどうやら厳しいらしい。 深町大先生も、文章を書くかたわら、クスリなどを流して日銭を稼いでいるわけで、やはりノワールな作風に闇の仕事もぴったりと・・・いうわけでなく、作家として独立するにはいたらず、相変わらず薬品メーカーに勤めているというだけの話である。 さて、問題は待ち合わせである。 事前のメールのやり取りで“じゃあ、オーソドックスにハチ公のとこで、ハチ公にタッチして待っています”と答えた評者。 そのようにして待っていると、約束通り“LA”の野球帽をかぶったアナーキーな野郎が近寄ってくる。クスリの売人か?と思っていると、やはりそうで、結局それが深町大先生で、さすが作家の方はそんな感じでも、どこかそれなりのオーラが・・・ない(笑)。単に、渋谷で待ち合わせの大群衆の中の一人の若者って感じ?って、想像以上に若かったのが第一印象である。 どのくらい若いのかというと、評者を人事部長に喩えれば、深町大先生は二浪して大学に入って、4ダブリくらいしてやっと社会人になって面接にきたってえ感じ? それにしても“よくすぐ聖月様とお気づきになりましたねえ”と言うと、 “わかりすぎですよ”と深町大先生。 そう、聖月様はハチ公に跨っていたのである。 で、そこで自己紹介しながら、約束の飲み屋へ。 道々、次の作品が学園物であること、デビュー作が何百万部売れただの、そんな会話を。 店に入ると・・・誰~れもいない!・・・ので、またまた二人で楽しく会話。 ネットではわかりにくいお互いの日常などを。 と、そこに通行人Aならぬ、素敵な女性が登場。 K嬢である。 自己紹介の後、お互いの好きな作家の話。伊坂に大崎善生・・・。 話が合う合う。こんなに合うと“なんで私たちこんなに合うんでしょう♪”と共感が恋愛に発展しそうなもんだが、そんなことはなく、なぜならこれは合コンではなく、おまけに人を待っているわけで、とにかく人が中々集まらない。 続きまして、帽子を目深にかぶり、競馬新聞を握り締めたダフ屋風の兄ちゃん登場。 ハセベバクシンオー様である。 自己紹介の後・・・しかし、話の面白れえ兄ちゃんである(^.^) お次は、通行人Bならぬ、清楚な女性が登場。 H嬢である。 お仕事を訊くと、本の装丁とのこと。 もっとつっこんで訊くと、BL本の装丁とのこと。おお!素晴らしい! ヨン様とキムタクが抱き合う世界である。素晴らしい!!! 続々登場。 続いては・・・ワンレン・ボディコンの黒ずくめの女性が黒い扇子を持って(ないって!)登場。 柳原慧女史である。噂には女であるらしいと聞いていたのだが、やはり女性・・・くほほ。 聖月様が焼酎海童のおかわりをするたびに、入口に近いケイ様が手渡してくれ、そのときに指と指が触れあい、電気が走り“ああ、女流作家に触れてしまった!”と感激し、逆に触れなおして、ハセベ様に殴られて・・・(はいないって)。 そいでもって、通行人Cならぬ、チャッキリした女性が登場。 T社(宝島社)のこのミス新人叱咤担当S嬢である。 いきなり“聖月様のブログを本にしてくれ!”とか、 “このミスの時期は終った。これからはこのブロの時代だ!”とか勝手に言い出したら、 ハセベ様に殴られて・・・(いないって)。 最後に登場は、知性的な落ち着き女性。 ♪嬢である。 外国文学の話に、フランス映画の話、本当にディープな世界のディープな話に、 思わずチンプンカンプンの聖月様は、本当に映像系には弱い・・・ のに、そこで深町大先生が映像系の話をオタク風にディープにして、 オーイ(^_^)/待ってくれい・・・話についていけない聖月様。 その他諸々。 ケイ様は近々取材に出かけるらしいのだが、訊いてみると自費らしい。作家は大変だあ。 いきなりテーブルの向こうで、打合せを始める深町大先生とT社(宝島社)S嬢。 ハセベ様と町田康『告白』は傑作だ!で意気投合。 聖月様はどうしてそんなにスーパーサラリーマンなのかを解説。 書評の評価記号の基準を訊かれたので、いかにいい加減かを説明、大いに納得されてしまう。 ハセベ様と、またまたパチスロ話で意気投合。 K嬢が深町大先生の著書にサインをねだり、サインとともに座右の銘を書こうとするが、座右の銘が思い出せない深町大先生苦悩の図、っていうか、それじゃあ、全然座右じゃないじゃん。 そうそう、“このミス大賞受賞”を連発していた聖月っちに“僕は大賞じゃないです。優秀賞です”といじけてしまい、下を向いてしまったハセベ様、おお!しまった!失言!と思ったら、下を向いて馬券を握り締め、祈っているだけだったハセベ様。 しかし、8番人気くらいの18倍アサクサデンエンを1万円も一点買いとは・・・鋭いのか単なる・・・ 三人の作家さんたちに、“次の作品の登場人物に聖月(みづき)を出してくれ”と相変わらず無理を注文する聖月っち。 “世の中が嫌い!”とアナーキーな深町大先生。 実に人の話によく耳を傾け、落ち着きと明るさのケイ様。 そして楽しい夜もお会計。 なんと、同じ店に5時間も・・・一人、3785円・・・って、細かい計算をして、本当に細かいお金を出す作家という職業は大変らしい。 “聖月さんの分は僕が出します”と言って、銀座の寿司や築地のふぐの丸焼きの話を帳消しにしようとする深町大先生も大変らしい。 その後は・・・実は、評者は仕事の相棒の家に泊まりにいく約束で、あまり遅くてもいけないので、その場でお暇したのだが・・・麻雀しようとかマンガ喫茶とか、発想が一般人の作家さんたちは、とりあえずもう一軒に向かったのでした。 記念写真を撮らせていただき、“ブログに顔が載ったらまずい人います?”って訊いたら、みんな“いいんじゃない”って・・・ 作家って、大変なんだから、肖像権とか意匠権とか特許権とか主張して・・・みるほどの世界でもないらしい。 しかし、本当に皆様、楽しい夜をありがとうございました。 記念写真・・・パチリ・・・クリックするとでかくなるど
by kotodomo
| 2006-07-28 10:49
| 聖月(みづき)様のことども
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Comments(10)
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キャラ
at 2006-06-04 18:52
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通行人Aです。昨日はお疲れ様でした。
本の話ができる人は、なかなかいないので、もっとお話したかったんですけど(笑) 今後はこのブログで楽しみたいと思います。
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おお!K嬢じゃないですか(^.^)
是非、通りすがりじゃなく、よろしくお願いします(^.^) でも、楽しいいい方たちばかりですねえ。 すっごく楽しかったですでごわんど(って、イチイチ訛るな自分) また是非本の話などして、共感などして好感などして恋愛、じゃないって自分(^^ゞ
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若者
at 2006-06-05 07:39
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二浪して大学に入って、4ダブリくらいしてやっと社会人になった若者こと深町です。お疲れさまでした。というか本当にスーパーサラリーマンぶりに驚いた次第です。いつもは高級クラブでドンペリ開けてるんですが、このときは庶民的な飲み会も悪くないのでは、というコンセプトでやってみました。がははは。
深町大先生、ごちそう、どうもありがとうございました。
庶民的な飲み会ですか・・・なんか、噂によると、また庶民的な地区で飲み会を企てているような話も(笑) スーサラはあの後、仕事の相棒と仕事の打ち合わせなんかして、寝ました。 翌日は、仕事の相棒が、朝食作ってくれたサンデーモーニング(^^)v
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深町
at 2006-06-05 17:25
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確かに5時間もいて、一人4000円もいかねえってのは、リーズナブルすぎるというか、いやそれよりも静岡からお越しになって、そのもてなし方はないなと猛省した次第です。すいません。で、次は足立区江東区関係なんですが。
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na_mi
at 2006-06-05 22:51
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読書と飲み会の嗜好は、なんだか比例しているかもしれません。知らない世界に行きたいような、知っていることを確認したいような・・・
読み終わり、グラグラさせられた小説がありましたが、聖月さんの記事を眺めて寝ます(^^ゞ
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na_mi
at 2006-06-06 23:11
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6月に入って、まだ25ページしか本が読めていましぇん<それって記録的じゃないですか!(^^)!
芥川賞とか直木賞とか乱歩賞とかメフィスト賞とか、色んな賞がピンからキリまである。要は自分の嗜好かしら? 聖月さんの「このミステリーがすごい!」大賞の評価に、頷く自分であります。 粗削りだけど期待を持てる、そんな作家さんに出会えたら嬉しい。そういう気持ち(^_^)
na_miさん おはござです。
本当ですね。記録的に読めていない。 記録的に飲めていない生活に改めなくっちゃ。 今回出会えた作家さんたちも、真剣に物語の紡ぎだしに頭を絞っていて、大変に感服しましたよ。 芥川賞も直木賞もメフィスト賞も全部好き!でも、安心して読めるのは、芥川賞かな? |
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