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2004年 11月 01日
アレって、日本固有の文化なのだろうか?それとも、海外でもこういうのってあるのだろうか?評者は、そのへんがよくわからんのです。なんか、時代劇なんかでも、よく使われるような気もするが、それも定かではないし、最近ではもしかして使われていないのかもしれないので、こんなこと書いても若い人には意味不明かもしれないし。アレって、どういうもんなんだろう?定番で、すぐ思い浮かべたのが「黄金バット」。古くて申し訳ないが、幼き評者は、マントも持っていたし杖も持っていたので忘れるわけがない。そして、黄金バットごっこなんてすると、必ずアレを言っていた。セリフ“わはははははははは!”他にも、悪役が登場するシーンなんかで多用されているような気もするのだが・・・それも定かではないし。でも、そういうことにしておこう。不思議な言葉である。この、セリフ“わはははははははは!”知らない人のために言っておくと、決して笑いの擬声音ではない。自らが登場するときに発声する効果音“わはははははははは!”のことである。誰も日常でこんな言葉発しないのに、日本の芝居劇では多用される言葉である。やはり日本的な文化、言い回しなのかなあ?その言葉とともに登場する男、それが本書『百器徒然袋-風』の主役、もしくは京極堂シリーズの名探偵榎木津礼二郎なのである。彼は、自分を神だという。周りのやつらは、ほとんどみんな下僕で下等だと思っている。だから、真実に達せられない低俗な連中の前に現れるときには、“神が来たのだ!僕が来たのだ!本当の唯一の探偵が来たのだ!気付け!ひれ伏せ!”ってな意味で(ホントか?)、セリフ“わはははははははは!”と共に現れるのである。素敵なやつである。 だから、評者はこの神探偵榎木津の出番が多い京極作品は好きなのである。そして、彼を主役に据えた『百器徒然袋-雨』を大いに楽しんだ評者は、本書『百器徒然袋-風』に滅茶苦茶期待していたのである。だが、しかし、収められた3編のうち冒頭の「五徳猫」こそ、すこぶる面白かったものの、あとの2編はいかんのである。まどろっこしい関口なる人物が出てこないだけましだが、その次の邪魔キャラ京極堂が場面を取りすぎていけないのである。評者は京極堂の出る場面は好きくないのである。読み飛ばしたくなるし、実際に読み飛ばすくらい好きくないのである。お蔭で「雲外鏡」で榎木津の登場場面は押されて最後のほうだけだし、「面霊気」においては京極が仕切ってしまうので、榎木津本来の能力はほとんど封印されたまま出てこないのである。ガックシ。 それでも評価は◎。やはり榎木津の描写がある程度活写されると、評価せずにはおれないのである。一度でいいから、端から最後まで榎木津出ずっぱりの、京極堂と関口が決して出てこない京極作品を読んでみたいものである。このシリーズ、あまりに有名なので、内容についてはトンと触れなかったが、わはははははは、それが評者の書き方だから仕方のないことである。キミら凡人にはわかるまいが、これぞ神がかりな書評のあり方なのである、わははははははははははは・・・(Fade out)(20041031) ※やはり厚い本。2編目以降少し読み疲れ(^^ゞ(書評No427) 書評一覧 ↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
by kotodomo
| 2004-11-01 21:40
| 書評
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Comments(2)
こんばんは、でこぽんちゃんです。←!?
永井するみの「俯いていたつもりはない」がもうどうしようもないほど詰まらないし、腰も痛いので聖月様のところでもと覗いたら、またまた書評がアップされてるではないですか。さすが月18冊は伊達じゃあなかったのですね。 ていうか、黄金バット!?なんじゃこれ!と思ってよく見ると榎木津本ではないですか。 そうそう。榎木津って、こんなふうに"わははははは"が似合う登場の仕方をしますよね。聖月様はすごいです。さすが目の付け所が違います。(こういうのって会社で考えるのですか?) 私も榎木津のファンです。ほんと京極堂とか関口とかいらないです。 この本ですが、「五徳猫」を読んで面白いと思ったのですが、図書館の貸し出し期限切れで返却しちゃったんです。聖月様がガックシとおっしゃってるし借りるのやめようかしら。
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でこぽんちゃん おはござです
永井すみえ、未読なんですが、今回の新作はアンテナにひっかかっていました。でも、どうも自分には合いそうな気がせずにパスを決め込んでいました。良かったのかな? 榎木津、大好きです。でも、秀麗だと書く作者の筆と、私の榎木津見た目像っていうのが全然一致しないまま。お馬鹿な特徴のほうが、読んでいて心に残りすぎて。 書評書く前は、ほとんどアイディア何もないです。古川日出男『ボディ・アンド・ソウル』の書評内で書きましたが、運動神経、反射神経で書くのです。今回の書評も、夕べいきなり書き出したのですが、書きながら“本当に黄金バットの記憶だったかなあ?”なんて少しネットを引いてみたりしていたら、あんな文章に(笑)。 「五徳猫」を読めば充分。京極ファンであればそれも許されないのでしょうが、榎木津ファンならそれで充分。 ところで今『ニューヨーク』読んでいます。ベヴァリー・スワーリング、2段組630頁、なんと6300円。これが、長い物語として面白い。読みやすいので京極本読んだあとということもあって、スイスイ。明日には読了したいな。高いので図書館にあれば是非どうぞ。永井すみえにガックシする暇があれば(^.^) |
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