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2008年 11月 26日
噂に違わぬ(っていうか、実は評者、8月頃に旬の作家と知ったのだが)面白エンタメ忍者時代劇である。前々から書評内でも書いてきたのだが、評者は時代劇というジャンル自体は好きではない。一つの理由に、歴史は苦手、習ったはずなのにもう忘れてしまったということがある。だから、評者が評判を聞きつけて読む時代物は、荒山徹、飯島和一、翔田寛、米村圭伍といった史実に頼らない作風の小説群になる。もっというと、その中でも、妖術、忍術が出てくるものは好みで、そういう意味で、本書『忍びの国』は文字通り忍びの話であり、評者好みであったのことよ。 著者和田竜は、脚本『忍ぶの城』で城戸賞を受賞、その小説化作品『のぼうの城』で第139回直木賞の候補にあがり、本書が二作目にあたる。題名から察する通り、忍びの活躍する物語である。その忍法も本書の面白さの一つなのだが、巷での人気の理由として察せられるのが、等身大の人間としての忍者の描き方にあるのかもしれない。 “ねえ、ねえ、あのさあ・・・”というふうに、普通の人が会話してもおかしくないが、忍者が自分の連れ合いに“ねえ、ねえ、あのさあ・・・”と語りかけるような場面が本書には頻出するわけで、つまり普通はおかしくない会話が、忍者の口から出ると可笑しいわけで、要するに本書の忍者たちは人間味がありすぎて可笑しかったりするわけである。 忍び=請負仕事=カネ=いかにすればもうかるか?なんて構図も素敵で可笑しい、そんな忍者ワールドを是非お試しあれ。(20081106) ※『のぼうの城』のほうは、現在、図書館で予約待ちである。(書評No840) 書評一覧 ↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
by kotodomo
| 2008-11-26 14:11
| 書評
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Comments(2)
『忍びの国』は私も最近読了したのですが、「人間味」というよりは、むしろ「人でなし」ぶりのほうがインパクトが強かった読後感がありました。でも言われてみれば、たとえば「えっ、裏切っちゃうの?」とかいう、妙に現代的な会話を追ってみると、たしかに人間味あふれているなあ、とあらためて思わされました。
伊賀忍者の「人でなし」ぶりと、彼らの会話のおかしみ、そのなかにある「人間味」とのバランス感覚が、著者の作品の面白さになっているのかもしれません。
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八方美人男さん おはようございます。
『忍びの国』面白かったですね。 元々脚本家のようですから、人を動かし喋らせるときに、小説とは違った観点から操れるのかもしれませんね。 うんうん、人でなしでしたね。面白いくらいに。 ただ、命の値段もないような時代ですから、今の我々からすると、察しようのない世界でもありますね。 |
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