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2008年 11月 27日
この作家に書かせると、無人島物語もどこかグロテスクなお話になってしまうのだなあ。設定は、無人島で生き延びる人々の物語。男性は複数、その中に女性がたった一人・・・普通だったら20代から30代の女性を設定し、いかにもありそうな起きそうなイベントを物語にしていけばいいのだが、本書の場合は40代も半ば過ぎの女性主人公なのである。島に辿り着いて既に6年が経過、まあ最初のうちは40代前半で妙齢だったのかもしれないが、40も半ば過ぎちゃうとなあ・・・評者が2008年現在46歳なわけで、同級生を想像すればいいわけで、でも本書の女性主人公は豊かな島の生活で太っちゃったりしているわけで、太った同級生を想像すれば、やっぱりオバチャンでしかないわけである。 だから、本書の中でも男と女の関係は描かれはするのだが、やはりどこかでグロテスクでチープな感じは否めないのである。さすが、女傑桐野大先生の作品!というところである。 題名の『東京島』の東京というのは、架空の名前である。島に辿り着いた人々が、トウキョウと呼び始め、島の各地区をシブヤだとかコウキョとか呼び習わすことから始まるのである。 とにかく、考えられるイベントはおおよそ盛り込みましたよ的な無人島物語である。リーダーシップ競争、外部から人が来た形跡、村八分、脱出劇、ぬけがけ、不信な死・・・。今年の押さえ本である。読むべし、である。(20081109) ※鹿児島市立図書館は、ネット予約が可能なため、予約が100件\(◎o◎)/!鹿児島県立図書館は出向かないと予約出来ないため、予約が2件(^.^)約3週間でゲットできたのであったのことども。(書評No841) 書評一覧 ↑↑↑「本のことども」by聖月書評一覧はこちら
by kotodomo
| 2008-11-27 09:13
| 書評
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Comments(2)
ごぶさたです!
この作品って、実際にあった事件をモデルとしてかかれて いるんですよね。 私は最初知らずに読んで、よくもまあ、こんなことを思いつくなーと 感心しましたが、実際の事件の詳細を知るにつれ、違った意味で 感心しちゃいました。
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sakura-kanadeさん おはようございます。
はい、他の方の書評を読んで、下敷きになる話があることを知りました。 結局、読み終えてから、いつもの桐野お得意の、焼き直し小説であることに気付いた次第です。 こういう、実際にあった話を小説にするのは、題材探しとしては楽ですが、それをオリジナルな小説にするには、やはり作家の腕なのですね。 |
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